自宅で作業中、昼過ぎにK山さんから連絡が来ました。

「在宅ですか?なごみ食堂に来ています。帰りに、予約していた本を取りに行きましょうか?」

「なごみ」は全生園内にある食堂。

いや、いや、ぼくが届けに行きます。5冊+1冊(同じ職場のYさんの分)あるのだから。

 

「なごみ」まで歩いて向かいました。”もれなくついてくる”(ははは)夏みかんマーマレードをもってね。

「なごみ」に着いたら、K山さんはハンセン病資料館に移っていました。

 

全生園の中は静かです。久しぶりに歩きます。心が落ち着きます。

映画『あん』の撮影時につくられたモニュメント。もう7年経っているんだね。

樹木希林さん、ふっと出てきそうな、枝垂桜のかげ。

奥に納骨堂。手前に人権回復の碑。そっと手を合わせます。幾多の方たちの哀しみを感じます。

 

    キラキラ キラキラ キラキラ キラキラ キラキラ

 

ハンセン病資料館で、K山さんと会います。お子さん連れの彼はいつものように元気です。

身のこなし軽やかに、ぼくに近づいてきました。しばらく話をした後、本を渡しました。近々ある映画会の際に、紹介して売ってくれると。有難いなあ。

もともと、A小との直接のかかわりは、彼がぼくに「教材を下さい」と連絡してきたところから。

 

ハンセン病資料館では、3月2日から企画展がはじまっていました。この間のあわただしさのために、見過ごしていました。どんなに忙しくても、ハンセン病問題は、ぼくにとっては大事な、大事な課題です。「知らないことは罪である」とまで言っていたのに。
 
以下の企画、紹介します。自分では、時間をつくってできるだけ行きます。
 

絵ごころでつながる – 多磨全生園絵画の100年

《今からおよそ100年前の1923年10月31日、第一区府県立全生病院(現・多磨全生園)の礼拝堂で「第壱回絵画会」が開幕しました。この絵画会は、同院の入所者が描いた絵画を展示した初の催しとなりました。その後、戦時中に結成された絵画サークルの活動が戦後に本格化し、近年は集団から個人での作品作りへと変化し活動が継続されてきました。ハンセン病患者・回復者に対する強制隔離という苦難のなかの絵画活動は、描き手同士と、描き手と職員をもつなぎ、やがて描き手と社会をつなぐものになっていきました。
本展は、絵画会を起点とする多磨全生園の絵画活動100年の歩みを一望し、初公開のものを含む多くの絵画作品を関連資料とともに紹介します。》

  

  


・絵を持つ「絵の会」会員、新憲法公布記念の書画展開催にあたって(1946年11月撮影)
・氷上恵介による表紙カット『山桜』(1950年2月)
・村瀬哲朗による表紙カット『多磨』(1956年9月)
・中学生による木版画《洗濯場》(木版、1963年頃)

・望月章《湖に映る雪山》(色紙に水彩、制作年不詳)
・国吉信《桜》(キャンバスに油彩、制作年不詳)
・鈴村洋子《無題》(Tシャツにサインペン等、制作年不詳)
 
すべて国立ハンセン病資料館蔵

▽開催概要

【会  期】
2024年3月2日(土)から 9月1日(日)

※ご来館の際は最新情報を本サイトでご確認ください。

【会  場】
国立ハンセン病資料館 企画展示室

【 休 館 日 】
月曜および「国民の祝日」の翌日(月曜が祝日の場合は開館)
入館無料

▽イベント情報

※2024年3月9日(土)から当館HPにて申込開始(各定員100名)

朗読会
「描き手の言葉を読む」

 

【日  時】 2024年5月5日(日・祝) 14時から15時半(13時半開場)

【朗  読】

 青柳菜摘あおやぎ なつみ(アーティスト)

【会  場】 当館1階 映像ホール

 

講演会
「世の途中から隠され、再び現れてきたこと -義足と絵画」

【日  時】 2024年6月1日(土) 14時から15時半(13時半開場)

【講  師】

 木下直之きのした なおゆき(静岡県立美術館館長)

【会  場】 当館1階 映像ホール

 

トークイベント
「100年の絵画史を展示すること」

【日  時】 2024年7月13日(土) 14時から15時(13時半開場)

【講  師】

 金子牧かねこ まき(カンザス大学美術史学部准教授) × 吉國元よしくに もと(本展担当学芸員)

【会  場】 当館1階 映像ホール

 

▽開連の催し

※絵画教室、ワークショップは2024年3月9日(土)から当館HPにて申込開始
※ミュージアムトークは現在申込受付中

 

絵画展
「いのちの森を描く」カイズケン絵画展

【開催期間】 3月2日(土)から 6月2日(日)

【会  場】 当館1階 ギャラリー

 

絵画教室
「多磨全生園を描こう-あおぞら絵画教室」①

【日  時】 3月30日(土) 10時から15時

【講  師】

 吉國元よしくに もと(本展担当学芸員)

【会  場】 多磨全生園内 資料館通りの桜並木
【定  員】 先着12名(保護者、介助者等の同伴可)

絵画教室
「多磨全生園を描こう-あおぞら絵画教室」②

【日  時】 4月29日(月・祝) 10時から15時

【講  師】

 吉國元よしくに もと(本展担当学芸員)

【会  場】 多磨全生園内 全生学園跡
【定  員】 先着12名(保護者、介助者等の同伴可)

 

絵画教室成果発表展
「多磨全生園を描こう-あおぞら絵画教室」

【開催期間】 6月5日(水)から 7月31日(水)

【会  場】 当館1階 ギャラリー

ワークショップ
「多磨全生園の昔を描きおこす」

【日  時】 7月27日(土) 10時から15時

【講  師】

 吉國元よしくに もと(本展担当学芸員)

【会  場】 当館1階 ロビー
【定  員】 先着15名(保護者、介助者等の同伴可)

ワークショップ成果発表展
「多磨全生園の昔を描きおこす」

【開催期間】 8月2日(金)から 9月1日(日)

【会  場】 当館1階 ギャラリー

 

ミュージアムトーク [ハイブリッド開催]
「絵ごころでつながる-多磨全生園絵画の100年」

【日  時】 3月23日(土)14時から15時半(13時半開場)・事前予約制

【講  師】

 吉國元よしくに もと(本展担当学芸員)

【会  場】 当館 映像ホール/オンライン
【定  員】 当館映像ホール:140名/オンライン:100名
こちらより申込受付中です

展示解説
「担当学芸員によるギャラリートーク」

【日  時】
3月9日(土)、4月27日(土)、5月25日(土)、6月22日(土)、7月20日(土)、8月10日(土)、8月24日(土)、9月1日(日)
各回 14時から14時40分

【講  師】

 吉國元よしくに もと(本展担当学芸員)

【会  場】 当館 企画展示室・事前予約不要

 

≪お問い合わせ先≫
国立ハンセン病資料館
〒189-0002
東京都東村山市青葉町4-1-13
TEL:042-396-2909 FAX:042-396-2981

 

 

    キラキラ キラキラ キラキラ キラキラ キラキラ

 

この企画もね。ぼくのハンセン病問題の「センセイ」である佐久間建さんのお話。充実した内容まちがいなし。(ただし、教科研の集会と重なっています。困ったなあ。)