東村山市の全生園のある地域に「青葉商店街」があります。今から60年ほど前にできた商店街。かつてはとてもにぎわっていましたが、現在は店舗もほとんどが閉まり、寂しくなっています。

 

このことを昨年ブログで紹介しました。2023-06-27の記事です。

 

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『らぶれたあ』27号

町たんけん  青葉商店街

先日、二年生の町たんけんとして、「青葉商店街」を、学年みんなで歩きました。

入口のアーケードは立派です。この商店街は60年ほど前に形成され、かつては大変にぎやかだった「青葉商店街」。今はシャッターのしまった店がとても多くなっていました。

 

「青葉」という地名も、私はここに住んでいるわけではないので、今回調べてみました。

この一帯は、かつては、大岱(おんた)原と呼ばれていたそうです。南秋津と久米川と呼ばれていた空堀川から東一帯の地域に「青葉町」という名称がつけられました。青葉1丁目から4丁目がそうです。(4丁目がまるまるハンセン病療養所多摩全生園です。ぼくはそのお隣の清瀬市竹丘という場所に住んでいます)

 

かつてそこは田畑と林がいっぱいでしたが、次第に住宅ができたことで、商店街が大きくなりました。青葉小は開校51年だそうですから、その学校の歴史は、この町の形成と重なりますね。

 

ニュースです、「和國商店」がオープンします  この秋に

この商店街の復活として、有名な建築家の隈研吾さんと、世界に誇る技術を持つという東村山のウチノ板金がコラボレーションして、この秋、板金を外壁に用いた「和國商店」をオープンするそうです。

このプロジェクトは、幼少期に青葉商店街で育ったウチノ板金の代表の内野友和さんが、この商店街の文化を活用し、地域活性、職人不足・技術継承などの様々な問題を少しでも解決できないかと、隈研吾氏に話を持ち掛けたところから始まったということです。
この和國商店がきっかけとなり、人と人が繋がり、連綿と受け継がれてきた、青葉商店街が新たな価値を生み出す場所になることを目標としているそうです。こういうコンセプトを2年生として学ぶことは難しいけれど、この町の誇りとして、学びのどこかに位置付けておきたいと思います。秋になって、「和國商店」がオープンしたら、皆さんも出かけてみてください。(「和國商店」で検索すると、板金技術の実際を見ることもできますよ。)

 

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ここにある以下のような「代表からのご挨拶」に感激しました。

 

板金職人として歩みだして

私は高校を卒業後1998年に父の元に弟子入りし、板金職人の道をスタートしました。
板金屋さんとは雨や風から建物を守るために、屋根や外壁に金属の材料を貼り付けたり、雨樋を取り付けたりするのが、主な仕事内容です。

一人前の板金屋さんになるための修行はとても過酷でした。
建物に雨漏りがしないように技術と知識を身につけるだけはではなく、夏は暑く、冬は寒いという環境とも戦わなければいけないからです。

古臭い言葉ですが、継続は力なりとはよく言ったもので、10年も経つと職人として、自然と一人前に成長することができ、父に頼らずにひとつの現場を納めることがきた時の感動は今でも忘れることができません。

 

危機感を感じた日

父と二人で運営をしていた2人職人の会社です。
仕事がたくさんあってもこなす事ができないので、工務店さんとのお付き合いは限定的になりました。

依頼される仕事は業界の仲間からの紹介がほとんどで、自分たち2人の給料ができればいいや!ぐらいの気持ちで仕事に取り組んでいました。
しかし、2008年にリーマンショックが起こり、うちのような小さな家族経営の会社も大きな影響を受けました。

当時、自社の半分以上の売り上げを占めていた工務店の新築着工数が不況により減り、更に価格の安い競合会社が参入してきました。
仕事は減り、週の半分は会社にこもり、売り上げは前年の3分の1になりました。
一週間、何も仕事がない時もありました。
仕事を始めてから、本気で危機感を感じたのはこれが初めてでした。

屋根の工事をもっと身近に

工務店が中心となり、各業種が集い協力し、ひとつの家は作りあげられていきます。
大工・鳶職・塗装屋・電気屋・設備屋・建具屋・内装屋…。板金屋もその中の一つです。

板金屋の強みを考えたところ、「仕上げ工事」という業種だということに気付きました。
屋根だけ、雨樋だけ、というように建物を部分的に修理をすることができる。
と、いうことは、雨漏り等でお困りの地元のお客様と直接繋がることができれば、工務店を介さずに勝負ができるのではないかと思ったのです。

危機感を感じた私はいろいろな媒体に広告を打ったり、ホームページを刷新したり、近所にチラシを配ったりしました。
その甲斐もあって、徐々に屋根や雨樋の修理を直接依頼いただけるようになり、工務店に依存をすることがなくなり、売り上げを伸ばすことができました。
それ以上に、工事後にお客様から直接いただく「ありがとう」という言葉が一番の喜びと励みになり、仕事の本質が分かったことが財産となっています。

これからも地域密着の屋根専門の工事店として、少しでも社会から必要とされる会社をつくっていきたいと考えております。

チャレンジ精神を忘れず行動を起こす

現在は内外装工事事業と別に銅板・真鍮板を使った工芸品を作り販売をしたり、ドローンを使った屋根の点検事業を全国の屋根屋さんと一緒に行っています。
多くのチャレンジを重ね、魅力のある会社をつくり、同じ想いを持った仲間を増やしていくことが、これからの時代に鍵となってきます。

その同じ想いを持った仲間と一緒に地域・日本・世界から羨望される会社をつくりたい。心からそう思います。

2023年の秋には新事業として地元の東村山の商店街で「和國商店(わくにしょうてん)」という店舗を開業する予定です。

ここでは築50年を経過した既存建築物を再生させ、人と人が交流できる新たな場をつくることを目指します。

そして、これまで磨いてきた建築板金の技術を使い、「職人さんってカッコいい!職人さんにチャレンジしてみたい!」と思ってもらえるような、建物・空間をつくっていきたいと思います。

2023年3月 株式会社ウチノ板金 代表取締役 内野友和

 

「和國商店」としての工芸品は、以下のようなものが紹介されていました。

板金の技術で創られた「折り鶴」など。

芸術作品です。
私も、秋に「和國商店」が開店することが楽しみです。
 

 

      ラブラブブルーハーツラブラブグリーンハーツイエローハーツ

 

ブログに、この内野さんからブログへのコメントをいただきました。びっくり。

 

スター是非遊びに来てくださいスター

ブログを拝見させていただきました。
私達を題材にしていただき、ありがとうございます。
青葉商店街に活気が戻り、みなさんの生活と心が少しでも豊かになるように、微力ですがお手伝いができればと思っております。


お店がオープンしましたら、是非遊びに来てください。
どうぞよろしくお願いいたします。

ウチノ板金 内野友和

2023-09-25 

 

     キラキラ キラキラ キラキラ キラキラ キラキラ

 

1月18日、こういう記事がネットにありました。ついに1月19日にオープンしました。

 

この中の文章は以下に紹介します。

 

<和國商店の外見写真>

和國商店

なぜこの場所に? 東村山の小さな商店街に隈研吾建築カフェがオープン

板金職人集団・ウチノ板金が手がける「和國商店」に込められた2つの思い

テキスト: 
Kisa Toyoshima

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2024年1月19日(金)、東京都東村山市にある商店街「青葉商店街」に、世界的建築家の隈研吾がデザインしたカフェ「和國商店(わくにしょうてん)」がオープンする。同店は、東村山で建物の屋根・外壁・雨どいといった建築板金を手がける「ウチノ板金」が、隈とタッグを組み実現したものだ。神社の緑青銅板を再利用して外壁を彩った建築は、おそらく世界初の試みだろう。

和國商店
Photo: Kisa Toyoshimaウチノ板金の代表取締役、内野友和

青葉商店街には60年ほどの歴史があるが、現在はほとんどの商店が営業しておらず、ゲートすら取り払われ、住宅街と一体化する寸前の商店街だ。実際、静かな住宅街という面持ちで、街歩きを楽しめる場所とはお世辞にも言い難い。一体なぜこのような場所に、全国区とも言えるほどの注目施設が誕生したのだろうか。ウチノ板金の代表を務める内野友和に青葉商店街への思いと、板金技術を用いた建築の魅力を聞いてみた。

和國商店
画像提供:株式会社ウチノ板金

商店街の活性化と板金職人の技術継承促せる場所へ

幼少期から商店街を地元として育った内野は、枯れてしまった現状に対して「いつか自分に何かできないか」と感じていたという。そんな折に舞い込んできた、商店街の一角にあった築52年の元たばこ店の物件を用途を決めずに購入。そして、青葉商店街の活性化と板金職人の高齢化、技術継承者不足の問題を少しでも解決できる場所にしたいと思っていたところ、職人仲間から隈を紹介してもらえるという話になり、飛び込むように建築デザインを依頼した。

和國商店
Photo: Kisa Toyoshima手作業の板金技術で作られた折り鶴

ウチノ板金は近年、熟練の板金職人たちの手作業によって作られた折り鶴や壁掛けオブジェなどといった工芸品のブランドも展開。ドイツやフランスなどヨーロッパを中心に海外でも高い評価を得ている。そんな彼らが持つ高い板金技術と地域活性化への思いに隈も強く賛同し、今回のプロジェクトに至ったという。より詳しい経緯は、内野が書いたnoteを読んでほしい。

当初は街ぐるみのプロジェクトではなかったものの、実際に和國商店ができたことによって、早くも周りの空き店舗を活用しようという動きも見え始めているという。「これを機に青葉商店街が新たなチャレンジスポットになったらうれしい」と内野は語る。

和國商店
Photo: Kisa Toyoshima

斬新なのに昔からあったかのような緑青銅板のたたずまい

完成した建築は、約700枚から成る天然の緑青銅板を用いた斬新なデザインのファサードだ。その反面で、昔から商店街にあったかのようなたたずまいが面白い。当初、隈はガルバリウム鋼板を用いた外壁のデザインを予定していたが、内野が「今までにない建築を作りたい」と、緑青銅板の使用を提案。内野の意見が採用される形となった。

銅板は、広島県甘日市にある速谷神社の玉垣の銅板葺(どうばんぶき)を再利用。天然の緑青銅板を探していたところ、ちょうど替えるタイミングだった同神社に頼み込み、譲り受けたという。偶然にも青葉商店街の歴史とほぼ同じ年月を経て自然に酸化したもので、1枚ずつ手作業の板金技術で五角錐(すい)に加工されている。

銅板の位置や角度、並べかたも一つ一つ隈が細かく指定したそう。陽の当たり具合で色の濃淡が異なるだけでなく、西日に照らされたコントラストにまでこだわっている。

和國商店
Photo: Kisa Toyoshima西日が作るコントラストが美しい

内装は黒の漆喰壁を基調とし、柱や梁(はり)などは元の建築をそのまま生かしつつ補強している。カウンターやランプシェードは、熟練の板金職人の技術で真鍮(しんちゅう)板を加工したものだ。テーブルや椅子、食器も、さまざまな職人による手仕事が光る。

和國商店
Photo: Kisa Toyoshima内装

提供するコーヒーは、岡山県にある「キノシタショウテン」が監修したオリジナルブレンドや、カフェラテを提供。フードはトーストなどの軽食のほか、ツルや柴犬をモチーフにしたかわいらしいクッキーなどが楽しめる。

和國商店
Photo: Kisa Toyoshimaオリジナルのクッキーがかわいい

最後に、同店を訪れる人のために、散策のアドバイスをしよう。「隈建築」を巡りたいなら、新秋津駅から武蔵野線で一本の東所沢にある石の建築「角川武蔵野ミュージアム」を併せて訪れてもいいだろう。青葉商店街の近くには、ハンセン病の療養所「国立療養所多磨全生園」とハンセン病差別の歴史を伝える「国立ハンセン病資料館」もある。資料館は一般客も受け入れているので、ぜひ訪れてみてほしい。

 

    スター スター スター スター スター

 

早速、今日の日中にふらりと行って来よう。

ブラサンニの場所が増えました。だれか、一緒に行ってみますか。