今は2人の子どものママとして、非正規の教員として過ごすyukiさん。
学校現場の厳しさを身をもって生きてきた人です。いまは、下の子が小さいので、お休み中です。非正規なので、産休の補償などはありません。
yukiさんと出会ったのは、8年も前のこと。ぼくが非常勤で授業をしていた都留文科大学でした。彼女が学生の時から、教員になってほしいと、卒業してからも、応援してきました。しかし、7、8年前はまだ採用条件も厳しく、講師として小学校で働き始めました。2015年前後のこと。その時のことは、2019年のブログに書いています。それはこれです。
若者支援の日々(5)ユーキさんからのメッセージ | さんにゴリラのらぶれたあ (ameblo.jp)
その学校での、彼女が受けた非正規の人へのパワハラ的言動はとてつもないものでした。
だから、ずっと、yukiさんのことは見守り続けてきました。時々会ったり、研究会に参加してもらったり、イーハトーブの旅にも来てもらったり。辛い声を聴いては共に涙したり、我がことのように怒ったり。
その困難を乗り越え、結婚し、ママになってからの彼女のゆたかさと柔らかさは、あんなにもつらい日々を経てきたことを思うと、うれしくて、うれしくて…。コメントや話を聴くたびに、オジサンはひそかに涙が出てしまいます。
そのyukiさんからの、前日のぼくの記事へのコメントです。
《若い頃は振られてしまったのに、今はいろんな学校からラブコールがたくさんかかってきます。人生最大のモテ期かもしれません…😫
私も来月から時間講師で働きます。その学校も2人の担任の先生の産休代替が見つからず、副校長が担任をしているようです。
本来ハッピーな気持ちで産休に入る先生方が、産代が見つからずツラい気持ちになられているのは、私も悲しいです。できることなら、産休代替に立候補したいですが、0歳&2歳児をかかえて担任は出来ないです😢教員の仕事が、もっとまともな働き方ができる仕事なら、私みたいなママたちも働きやすいのに…》
いつもちょっぴりのユーモアもまじえながらのことばです。<ラブコールがたくさん><人生最大のモテ期>なんて、ははは。
yukiさんの時間講師での働き方だって厳しいはずです。子育てもあり、保育所確保、さらに低賃金なんですからね。
<本来ハッピーな気持ちで産休に入る先生方が、産代が見つからずツラい気持ちになられているのは、私も悲しいです。>
自分の辛かったことを忘れずにいるyukiさんのような人がいること、そして非正規として働いていることも忘れてはなりません。
2月から3月のかけて「ジサマセンセイ」として現場支援に入ったこと、思い出しています。何ができるか、何をすべきか。
「教育」10月号の特集1は「STOP!教職員の非正規化Ⅱ」です。
上記の問題を考えるヒントが詰まっています。
ぼくは、2023年1月号の編集中です。ここでは「現場教員への支援」を特集として取り上げます。
特集1 STOP! 教職員の非正規化II
使い捨てられる教師たち ● 佐藤明彦
先生が足りない・先生になれない
学校現場は限界! 今すぐ教員を ● 永峰博義
非正規教員として生きる 今 ● 宮本健史
時間講師にも希望と尊厳を ● 黒澤順一
非正規の雇用マッチング組織の問題性 ● 小宮幸夫
教員の非正規化と専門性 ● 原北祥悟
なぜ非正規教員が不足するのか ● 佐久間亜紀
特集2 高校学習指導要領の始動
学力崩壊を引き起こす国語新科目の迷走――観点別評価が招く矛盾と混乱 ● 小池由美子
「歴史総合」で歴史認識を育むために ● 米山宏史
高校家庭科でなぜ「金融・投資教育」 ● 中川千文
特別企画 SDGs・気候危機に取組む教育を
公害教育から SDGs を照射する ● 古里貴士
気候危機問題に取組んで――FFF 参加の高校生・大学生の思い ●青木結那・金城初穂・角谷樹環・酒匂 榛・三藤心瑚(司会)高橋英恵
本日は、午前中から2人の若者を案内して、ハンセン病資料館へ。淵の森からゆっくり歩き、語り合いたい。