アベ・スガ政治の総括こそ
昨日の記事に書いたように、この総選挙の争点は、この10年のアベ・スガ政治の評価が第1であると考えます。つまり、表紙を代えた政権の実質はアベ政治の継承です。第3次アベ内閣と言って良いものでしょう。
 
岸田氏は、自民党総裁になるために、それまでの自分の主張をきっぱり封印しました。(選択的夫婦別姓、高所得者への課税、軍事圧力を加える、分配を重視しアベノミクスとは少々路線を違える、被爆地広島の出身として核拡散に歯止めをかけることへの理解などの傾向を示していました)
総裁選最中に、アベ・アソウ・アマリという3Aに魂を売ったとしか見えない政策転換。そのおかげで、首相の座につきました。
 
岸田氏の後ろには、キングメーカー気取りのアベ氏がいます。アマリ氏(URでの買収事件を検察の見逃しで逃げた)を自民党幹事長に据え、アソウ氏を副総裁に置き、「国民のための政治」ではなく、自分を総裁にしてくれた者たちへの配慮にあふれた党内人事、閣内人事をしました。アベ氏のお気に入りの極右の高市早苗氏を党三役の政調会長にしています。
自民党の政策は、いまや高市氏の総裁選での主張とそっくり被っています。
彼が、宏池会(かつての自民党の中の保守本流と呼ばれた、どちらかと言えばハト派)の会長だったことを持って、アベ氏とは違うかも知れないなどと言う言説が振りまかれましたが、それはもう見る影もありません。
 
やってきた無策の数々
コロナ感染者は、172万人を超えています。 その死者数は、1万8千人超。医療放棄といえる放置の中で死者数が増大しました。
アベ氏が、コロナ対策としてやったこと、象徴的なのはステイホームの映像と「アベノマスク」2枚の配布。小さい布のマスクをムキになってつけ続けていたアベ氏。科学とは無縁のだだっ子のような対応でした。コロナ対策も検査態勢や休業補償も追いつかず、無策にたいし、一人ひとりが自己防衛するしかありませんでした。思いつきの「全国一斉休校」がどれほどの混乱を生み、その困難に今も苦しむこどもや教職員、保護者。
 
病気辞任は本当か
突然の辞任表明は病気の悪化だとされたけれど、どうにも怪しいものでした。
アベ氏には、様々な「首相の犯罪」というものが疑われています。
森友問題、加計学園問題。桜を見る会問題。
公文書改ざん。
検察庁法の強行、黒川検事長を後ろ盾にやりたい放題。伊藤詩織さんへの暴行で問われた山口氏の逮捕直前で止めさせた件も。
 
アベ氏が突然の病気理由で辞任したことは、その後の彼の動きを見る限り、真の理由はちがうのではないか。ジャーナリストの佐藤章氏(元朝日新聞記者)は「トリハン疑惑」を指摘しています。(YouTubeの「一月万冊」の清水有高氏との共同に詳しいく紹介し続けています)
それは、河合法相が妻の河合杏里氏への1億5千万円の選挙資金疑惑、その半分をかすめ取った疑惑があったのでは無いか、そのことで検察が動いていた、「これはヤバい!」そうして突然の辞任となった、そういう情報が出て来ています。
辞任して、「無かったことにする」という逃げ方です。
 
そこににつながる情報が新たに出て来ました。
その疑惑の中心にいたのが、「Dappi」問題による情報操作で名前が出て来た自民党事務総長=金庫番の裏金の動きを知っているだろう人物、元宿仁氏です。
 
「悪夢のような」にたいして返すことばは「悪魔の政治」
アベ氏、大宮で「日本はあの悪夢のような時代に逆戻りしてしまう」と演説したそうです。
 
 
これまでも、「悪夢のような民主党政権」というフレーズをことある毎に発してきましたが、あんたがどの口で言うか、です。
戦争法強行で立憲主義を壊し、国会無視の多数党横暴。118回の国会答弁でのウソ。
官僚機構を自分の都合の良いように使い、公文書改ざん、廃棄、人事で恫喝が行なわれました。
自分のお友だちを公権力で優遇し、税金を支出する。森友・加計問題、さらに桜を見る会でも。
 
これほどのことをしているのに、嘘を重ねて逃げ回った。「トリハン疑惑」(1億5000万円の半分を取ったこと)で、病気理由で辞めたらしい・・・。
これらのすべてがこそが悪夢です。
 
民主党は3年間、政権につきました。政策的なミスはあったけれど、アベ氏の行なった不正の類はありませんでした。
アベ氏は、政治の足下から民主主義の根幹を壊しました。
 
共産党は日本で政権についたことなど無いので、「悪夢のような時代に逆戻り」とは何でしょうか。この人は、反共を言えば、何でも許される人たちに囲まれています。自分も、戦前のような日本(祖父の岸信介の妄想に取り憑かれている)に戻したいと考えています。
アベ・スガのこの10年こそ「悪夢の時代」であり、それが今変わるかも知れないことに、一番困っているのがこの10年の政治権力のトップにいたアベ氏です。民主主義的な政権ができれば、検察が真っ当な捜査をし、その瞬間、アベ氏の首相としての犯罪が暴かれる可能性があります。

 

「Dappi問題」とは、権力者が税金を使って野党批判をしていたのではないか、という事件
分かりやすいぼうごなつこさんのマンガ。

赤旗日曜版が、「桜を見る会」のスクープに続いて、この問題でもスクープ。
 

ここで行なわれていることは、反社会集団とさえ言えます。

マスコミ、ジャーナリズムはしっかりと報道してほしい。

「Dappi」の背後には“自民党の金庫番”がいた! 赤旗日曜版スクープの衝撃(日刊ゲンダイDIGITAL) - Yahoo!ニュース

 

次第に情報が出て来ましたが、テレビ報道、新聞報道は及び腰です。

「悪魔」の復活を許したくない、ぼくは。詩織さんや赤木雅子さんの側に立ちます。