「リリーのことを想い出すと、胸のこの辺りがキュッと痛むんですよ。あの細い身体で不幸せと戦っているに違いない、そう考えましてね。」(寅さんのことば)

このことば。キュッと痛む思いで、寅さんと会ってきました。リリーとも。

いろんなマドンナが登場したけれど、このリリーは4回も登場したっけ。

 

運命で結ばれた同士だった?『男はつらいよ』寅さんとリリーの恋」より引用

https://cinema.ne.jp/friday/torasan2016031810/

 

第11作 男はつらいよ 寅次郎忘れな草 HDリマスター版 [DVD]

<北海道の網走で出会った寅さんとリリー。二人は船着き場を歩きながらしばし言葉を交わし、お互いに根無し草の旅人であることを知ります。

普通の人たちとは違う、それも決していい方に違うとはいえない生活の中で孤独と寂しさを抱えている二人。多くを語らずとも、寅さんとリリーはお互い仲間だと感じとっています。二人が並んで座っている姿はあまりにもしっくりきていて、出会ったばかりなのに強く惹かれあっているのがよく伝わってくるのです。>

第15作 男はつらいよ 寅次郎相合い傘 HDリマスター版 [DVD]
<通常は好きになった女性の前ではなんとかかっこつけようとする寅さんですが、リリーに対しては遠慮がなく、ときにはひどい言葉を投げつけて彼女を傷つけることもあります。ただ、それは、寅さんがリリーに心を開いていた何よりの証拠。リリーと一緒のときの寅さんは気楽な“フーテンの寅”のままでいることができたのです。>
 
特別編 男はつらいよ 寅次郎ハイビスカスの花(特別版) HDリマスター版 [DVD]
<病院に通って看病してくれる寅さんのおかげで、笑顔と華やぎを取り戻していくリリー。ある日、寅さんが病室にいくと、彼女は口紅をつけている最中でした。「なんだい、おめかしして」と聞く寅さんに「二枚目が訪ねてくるんだもん」というリリー。「誰が、いつ来るの」と動揺する寅さんに、「もう来てるよ。あたしの目の前」と寅さんをリリーは指さすのです。>
 
第48作 男はつらいよ 寅次郎紅の花 HDリマスター版 [DVD]
<この映画のラスト近くでも、また二人は些細なことで争います。そして、仲直りをせず奄美大島へ戻ろうとするリリー。しかし、そこへ寅さんが現れ、リリーと一緒にタクシーに乗り込みます。「どこまで送っていただけるんですか?」と問うリリーに「男が女を送るっていう場合は、その女の家の玄関まで送るっていうことよ」寅さんは答えます。喧嘩をして仲直り。結局、最後の最後までそれを続けた二人でした。>
 
     汗汗汗汗    汗汗汗
東京・大泉の映画館。
もう懐かしくって。
テーマ音楽のイントロが流れだした時点で目頭が熱くなりました。
 
これから観に行く人もいる(行ってほしい)だろうから、内容にはあまり触れられないのがもとかしい。
 
館内の座席は平日の昼間だというのに8割方は埋まっていました。上の席の後方から見える後ろ頭は白いもの、薄いものが多く、ほとんどが、かつて「男はつらいよ」を映画で観てきた世代でしょう。
ぼくも含めて、この世代の人たちにとって、今回の50作目の作品は、その懐かしさと一体にあるものです。
 
さて、若い人にとってはどうなんだろう。
東京から水戸に戻ったばかりのミキさん(編入した学生)からLINEが来ました。そこに「男はつらいよ」の映画についての事が触れられていました。
「この1ヶ月で近くの蔦屋でレンタルで見てから映画館に行って観ようかな、なんて・・・2月までやっていますか?」
ミキさんは、渥美清さんが亡くなった年に生れた人だから、せめて本編の作品を2、3本観てから行って方がいいだろうなあ。
リリーの物語以外もね。
 
「男はつらいよ お帰り寅さん」、亡くなった寅さんをどう登場させるのか。幽霊になって?そんなことはないよね。
もう「男はつらいよ」映画シリーズの後半は、寅さんの恋愛はむりでしたから、甥の満男の恋愛指南が物語の伏線でした。
それだろうなあ、今回の映画は。
 
かつて、進路のことで悩む満男とこんなやりとりもありました。
 

 
「テレ朝」でこんな告知をしていました。
今回の「男はつらいよ 帰ってきた寅さん」に関わる秘話。
 
1月14日(火)夜7時からの2時間スペシャル。
 

吉永小百合さんのマドンナも良かったけれど、太地喜和子のマドンナも良かったなあ。幸せ薄い女性に惹かれてしまうところ、寅サンニです。
 
映画を見終わって、つくづく思いました。ぼくの精神の軸に「寅さん」と「賢治」があるんなあ。