一度入ったら抜け出せない!








3日間にわたって福利厚生制度について
書いてきたけど、今日も福利厚生制度として
お勧めしないものをお伝えしようと思う。


ただ、今日の内容は全国の保険営業マンを
敵に回すかもしれないね。


それを覚悟で書こうと思う。


さっそくだけど、
福利厚生制度としてお勧めしないのは


養老保険!


養老保険とは社員を被保険者として、
満期保険金の受け取りは会社
社員が死亡した場合の
死亡保険金の受け取りは社員の遺族
となるような保険をいう。


なぜこの保険に入る会社が多いのかというと、
支払った保険料の半分が損金になるため。


だから半分節税にもなると言って、
保険営業マンが提案したりする。


でもね、私の経験上、
養老保険に入っておいてよかった!
って言っている会社を見たことない。


ゼロとは言わないが、
仮にあっても1%未満だと思う。


それよりも一度入ってしまったら、
ずっと保険料を払い続けなければならず、
基本的には全社員加入しなければ
ならないので、社員が増えるたびに
保険料負担が重くのしかかる。


まぁ社員が死亡して死亡保険金が
遺族に支払われるなんて
確率的にはほとんどないし、
死亡保険は会社が掛けるものではなく、
本人が家族のために掛けるものだと
私は思っている。


じゃあなぜ保険営業マンが
この養老保険を勧めるのかと言うと、
経営者に売りやすい他の保険商品がないから。


以前は節税目的の生命保険が
たくさんあったので、
利益のでている会社の経営者に
『節税になりますよ』と提案したら、
経営者は節税の言う響きに弱いので
たくさん保険契約を獲得できた。


でもその保険商品も国税の規制により
既になくなってしまい、
節税保険の営業ができなくなった。


じゃあ次は何を売ろうかと考えた時に

『社員のために生命保険に入りましょう。
しかも半分は損金になります!

社員が死亡したら
遺族に保険金が支払われ、
死亡しなくても満期になれば
退職金の原資が確保できます。

社員のために養老保険に入りましょう』

と言って、養老保険を売り出したのである。


こうでもしないと、会社に対して
なかなか保険が売れなくなって
しまったのである。


でも私の考えは、こんなのは
アリ地獄にハマってしまう契約
だと思っている。


さっきも書いたけど、
一度契約してしまったら、
抜け出せない。


全社員を対象にしないと
保険料として損金にできないので、
社員が増えれば保険料の負担が
どんどん大きくなる。


社員が死亡することなんて
ほぼないと言ってもいい。


終身雇用の時代ではなくなったので、
満期まで社員がいることもほとんどない。


昨日のブログでも書いたけど、
喜んで退職金を払いたくなるような
社員なんてほとんどいない。


などなど、いろんな理由から
会社の資金繰りが厳しくなった時に
必ず後悔する保険契約である。


こんなことを書くと保険営業マンから
色々批判的な意見が出そうだけど、
実は本当にトップの保険営業マンは
養老保険を売らない。


私と同じ考えである。


実際に私は保険業界のトップの中のトップ
であるTOTという資格を持っている人たち
何人かにヒアリングをしたので間違いない。


そのTOTの人たちは
『売れない保険営業マンが
自分の給料のために提案する保険だね』
と、口を揃えて言っていた。


保険はよくわかんないと思うけど、
福利厚生制度を導入するときに
考えてほしいことは、
3日前のブログにも書いた通り
業績が悪くなったときに
すぐにやめられる制度であること。


だから、退職金制度に絡む
養老保険は一度始めたら、
やめられなくなる。


昨日のブログでも書いた通り、
退職金規程を作ってしまうと、
基本的にはやめられなくなる。


やめると社員に不利になるからね。


社員に不利になることは、
社員の同意がないとやめられない。


だから養老保険は絶対にお勧めしない。


養老保険に入っていて
本当によかった!
なんて本当に聞かないからね。


福利厚生制度を検討している経営者は
この質問に答えてから
結論を出してほしい。


今、資金繰りが厳しかったら
その福利厚生制度を入れますか?


慎重に判断してほしい。


SMGグループ CEO 菅原由一

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