坐禅体験 | 四角いけれど丸くなりたい

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8月の初めに坐禅体験をしてきました。
坐禅についての説明を聞いた後に坐禅を5分やって、また少しお話を聞いてさらに坐禅を10分やるという流れでした。

そのときに教えて頂いた先生もおっしゃっていたのですが、坐禅をするのには結構集中力が必要で、最初のうちは長い時間やり続けることは出来そうにありません。
訓練をして長い時間ができるようになるまでは、坐禅と坐禅の間に古文などきれいな日本語を聞いて頭をリセットするというのがいいそうです。

羊羹(ようかん)の喩え

「日日是好日」など、禅では過去・現在・未来の中で、現在を大切にする傾向があります。
この時の体験で聞いた羊羹の話はその考え方をとても分かりやすく喩えていて面白かったです。

時間の流れを羊羹に喩えて、それを現在の場所で半分に切った時、この羊羹は過去と未来に二分される。
切り口の過去分の端が前裁、未来分の端が後裁となるが、では現在はどこにあるのか。
今現在の点は前裁でも後裁でもない、記憶力も想像力も及ばない、いわばゼロ地点にあるのだ。


これを禅仏教では「前後裁断」といって珍重します。
前と後をいたづらに積み重ねるというだけでは、「生きる」ということを十分に実践できているとは言えない、と考えるのです。

羊羹の話自体は、大乗仏教の学問僧、ナーガールジュナ龍樹が用いたものだそうですが、
今を大切にする禅仏教の考え方をとても分かりやすく述べた喩えだと感じました。

記憶力と想像力


この今現在を生きるというのを体験するのが坐禅です。
人は過去の不快な出来事を思い起こして苦しみ、その延長戦上に未来の不快な様子を思い描いて苦しみます。
記憶力と想像力は人間にとって諸刃の剣なのです。

坐禅は、これらの記憶と想像を止め、今ある状況をあるがままに受け入れることを実践するものです。
そのため、坐禅をするときは心地の良い姿勢になって薄目になり、その間に見たり聞いたり感じたりすることに惑わされずにそれを受け入れることが大切なのです。

もちろん私はまだまだ出来ていなかったですが、坐禅をするのはとても気持ち良かったです。
坐禅をすることで脳の神経細胞も再生するらしく、医学的にも良いことだと実証されているようなので、家でも続けてやっていってみようと思います。