酸分泌抑制薬であるPPI(プロトンポンプ阻害剤)の長期的な副作用を検証した初めての大規模研究がGastroenterology誌に掲載されました。
PPIは心血管イベント、全死亡、癌、入院、腸管感染症、C. difficile感染症、糖尿病、慢性腎臓病、認知症、肺炎、骨折等との関連が指摘されてきましたが、今回の大規模研究では、関連が乏しい結果となりました。唯一有意差を認めたのはC. difficile以外の腸管感染症ですが、これもPPI群1.4% vs プラセボ群 1.0%程度の発生頻度でした。
これにより、PPIは安全に使用でき、PPIが必要な症例に対して長期的な副作用を懸念して使用をためらうのは適切ではないことが示唆されました。