このたび、本来は冬眠をしないマウスやラットの脳の特定の神経群(Q神経)を興奮させることで、冬眠様状態に誘導することに成功し、その成果がNature誌で発表されました。
 

 冬眠中の動物は、体温が大きく下がり、酸素消費量や代謝も大きく下がります。そして冬眠後、体はダメージを受けることなく、元の健康な状態に戻ります。このような「人工冬眠」が人間でも可能になれば、心肺が停止した患者を病院まで緊急搬送する際、患者を「冬眠状態」にすることで治療までの時間を稼ぎ、救命率を飛躍的に向上させることができます。
 

 将来的には、宇宙旅行などに必須の技術として、実際の医療分野への応用が期待されています。