開発段階にある経口薬SAGE-718により、アルツハイマー病(AD)による軽度認知症や軽度認知障害(MCI)の患者の遂行機能や学習能力、記憶力に著しい改善が認められたとする第2相臨床試験(LUMINARY試験)の結果が米国神経学会年次総会で発表されました。
 

 試験開始から14日目に対象者の認知機能を検査したところ、遂行機能、学習、記憶に関する複数のテストで改善が認められました。また、試験開始から28日目にはMCIを検出するための検査であるMontreal Cognitive Assessment(MoCA)のスコアが2.3点上昇し、有意な改善が確認されました。
 

 SAGE-718はN-メチル-D-アスパラギン酸(NMDA)受容体の陽性アロステリック調節因子(PAM)で、パーキンソン病とハンチントン病の思考障害に対する同薬剤の治療効果を検討する臨床試験も実施中。