慢性的な腰や背中の痛み(以下、腰痛)に対して、痛みに対する思い込みを払拭することを目指した心理療法によって緩和できる可能性が示唆され、「JAMA Psychiatry」誌に発表されました。
 

 疼痛が完全に解消したか、ほぼ解消した患者の割合は、心理療法群では66%に達していました。また、心理療法群の脳のMRI画像では、痛みに曝されたときでも、痛みの処理に関連する脳領域の活性が大幅に低下していることが確認されました。さらに、心理療法群では、1年後でも高い治療効果の持続が確認されました。
 

 この心理療法では、患者が慢性疼痛をもたらす脳の働きについて学び、痛みを増強させる可能性がある感情への対処法も身に付けます。