赤肉を控える人の増加や食品中の鉄分の減少により、鉄欠乏性貧血の有病率が上昇しているとする米国での研究結果が報告され、詳細が「The Journal of Nutrition」誌に掲載されました。
 

 鉄は、酸素を全身に運ぶ赤血球の成分であるヘモグロビンを作るのに必要。鉄不足により貧血になると、倦怠感やめまい、脱力感が生じたり、皮膚が蒼白になることがあり、治療せずに放置した場合には、心不全などの重大な健康問題を引き起こすこともあります。
 

 鉄にはヘムと非ヘムの2種類がありますが、ヘム鉄は赤肉などの動物性食品に多く含まれており、レンズ豆、ほうれん草、ナッツ、およびレーズンなどのドライフルーツといった植物性食品に多い非ヘム鉄よりも、体への吸収が良好。また、ビタミンCが豊富な柑橘系の果物は、植物性食品からの鉄の吸収を助ける働きがあります。