中等症から重症の活動性潰瘍性大腸炎患者に対して、ヤヌスキナーゼ1(JAK1)選択的阻害薬であるフィルゴチニブを投与すると、寛解導入と寛解維持の両方においてプラセボよりも有意に優れていたことが報告され、Lancet誌に掲載されました。

 

 中等症から重症の潰瘍性大腸炎患者の選択肢としては、ステロイド、免疫抑制薬(チオプリンやシクロスポリンなど)、TNF阻害薬、抗インテグリン抗体製剤(ベドリズマブ)、インターロイキン-12/23p40阻害抗体(ウステキヌマブ)、ヤヌスキナーゼ阻害薬(トファシチニブ)などがあり、選択肢は幅広いですが、一部の患者は治療に反応せず、徐々に反応しなくなる患者もいます。有害事象による中止も見られることから、さらなる治療の選択肢が求められていました。