便秘症治療薬ルビプロストンによる腸管バリア機能の修復が、非アルコール性脂肪肝疾患(Nonalcoholic fatty liver disease: NAFLD)の治療に有効であることが、「Lancet Gastroenterology & Hepatology」誌に掲載されました。
NAFLD進行のメカニズムとして、腸内細菌が産生するエンドトキシン(毒素)の関与が報告され、NAFLD患者の場合、腸管壁のバリア機能が破綻している(リーキーガット:Leaky gut)ため、エンドトキシンが血液中に流出し、NAFLDの増悪に関与するとされています。
飲酒習慣のない脂肪肝NAFLDの日本における患者数は約2000万人とされ、その罹患率は増加傾向にあります。そして、その約10~20%は非アルコール性脂肪肝炎(Nonalcoholic steatohepatitis: NASH)に進行し、肝硬変や肝臓がんを発症します。