BCGワクチン接種が政策的に推奨されていない国(イタリア、オランダ、米国)では、政策的に推奨されている国と比較して、新型コロナの患者数、死亡数も多いという論文が報告されました。 

 

 人種や文化がおおよそ同じだと思われるポルトガルとその隣国スペインで新型コロナ患者数を比較してみても、BCGワクチン接種が行われていないスペインで0.31%、BCGワクチン接種が行われているポルトガルで0.12%と2倍以上の差があります。 

 

 しかし、生ワクチンでもあることから大人へのBCG接種はメリットよりも副作用によるデメリットが上回る可能性が高いと思われます。現在、BCGワクチンの新型コロナ予防効果を検討したランダム化比較試験が進行中ですので、研究結果を待ってから、打つかどうかを決めるのがよさそうです。