体内から老化した有毒な細胞を除去する効果があるとされるセノリティクス薬を人間に投与する初の試験が、14人の肺疾患患者を対象に実施されました。試験では重大な副作用は確認されませんでしたが、今後、より大規模な治験へと移行する必要があります。

 

 今回の試験に参加した14人は全員、特発性肺線維症という、肺に老化細胞が蓄積する病気で、かつ治療が難しい致死的な病気の患者。白血病薬のダサチニブと、ケルセチンというサプリメントの2種類の錠剤を服用しました。3週間にわたり2種類の錠剤を9回服用した結果、同じ時間で歩ける距離が少し長くなり、他のいくつかの測定結果も改善したようです。

 

 セノリティクス薬、老化を遅らせる目的で、いずれは健康な人にも使えるかもしれないと考えられています。