米の研究グループは、58歳女性のアルツハイマー病(AD)患者に高圧酸素療法(HBOT)を8週間実施したところ、症状の改善と脳の代謝増加が認められたとMed Gas Res誌に報告しました。

 

 週5回のHBOTを66日間、計40回実施。治療気圧は1.15気圧で1回の総治療時間は50分間。21回実施後、患者は活力と活動レベルの上昇、気分や日常生活動作の遂行能力、クロスワードパズルの成績の改善を示しました。40回実施後は、記憶力や集中力、睡眠、会話、食欲、コンピューター使用能力の向上、調子の良い日/悪い日比の改善、不安の解消、見当識障害の改善、フラストレーションの減少が認められました。振戦、深い膝屈伸、継ぎ足歩行、運動速度も改善しました。

 

 治療後1カ月の反復PET検査では、6.5~38%の脳代謝の増加を示しました。