卵巣囊胞は良性でも捻転や破裂、将来の発がんリスクなどが高いとされ、手術が勧められてきましたが、卵巣嚢胞患者約2,000例を対象とした前向きコホート研究から、超音波検査で良性に分類された卵巣囊胞は悪性腫瘍、捻転や破裂のリスクが低く、手術よりも経過観察が適していることが示唆され、Lancet Oncol誌に発表されました。

 

 解析の結果、2年以内の自然消退率は20.2%。手術を受けた患者のうち、浸潤性卵巣がんが0.4%。捻転と囊胞破裂の発生率は、それぞれ0.4%と0.2%となっていました。なお、手術による腸穿孔などの合併症リスクは3~15%。