母親が妊娠初期にフタル酸エステルと呼ばれる身近な化学物質に曝露すると、子どもが3歳になった時点で言語発達遅延がみられる可能性が高いことが、アメリカの研究グループにより示され、詳細が「JAMA Pediatrics」誌に掲載されました。

 

 フタル酸エステルは、マニキュアやヘアスプレー、食品包装材やビニール製の床材など幅広く使われているプラスチック製品だけでなく、化粧品にも含まれています。

 

 フタル酸エステルは妊娠初期の妊婦の血中テストステロン値を低下させることが知られており、この作用により、これらの化学物質が子どもの知能発達に影響を及ぼす可能性が指摘されています。なお、フタル酸エステルはこれまでにも発達遅延や知能指数(IQ)の低下、男性器の発育不全との関連が認められています。