2018年9月、風疹の報告数が2017年1年間の患者数の7倍となる642例に達し、感染地域は首都圏から全国へ拡大しつつあります。地域別に見た累計患者数は、東京都が196人、千葉県が161人と首都圏に多く、1人でも患者の報告があった自治体は、36都道府県に広がっています。
 

 風疹はワクチンで予防が可能な感染症でありますが、妊娠20週ごろまでの女性が風疹ウイルスに感染すると、胎児にも風疹ウイルスが感染し、眼、耳、心臓に障害を持つ先天性風疹症候群の児が生まれる可能性があります。ただし、妊娠中は風疹含有ワクチンの接種は受けられず、受けた後は2カ月間妊娠を避ける必要があることから、女性は妊娠前に2回の風疹含有ワクチンを受けておくこと、妊娠出産年齢の女性および妊婦の周囲の者に対するワクチン接種を行うことが重要となります。