グルテンフリー食による健康法(ダイエット法)が世界的に大流行しています。この食事法は、小麦などの麦類に含まれる蛋白質の一種であるグルテンを避けるというもので、本来はグルテンに対するアレルギーのため下痢などの症状を生じるセリアック病に対する治療食です。
 

 このたび、グルテンフリー食は、糖尿病のリスクを高めるのではないかとする論文が「Diabetologia」誌に掲載されました。また、従来より、グルテン摂取がトリグリセライド(TG)やLDL コレステロール(LDL-C)の低下に寄与すると報告されています。
 

 すなわち、グルテンフリー食は糖尿病の発症リスクを上昇させかねず、さらにはLDL-Cの上昇を介して心血管疾患のリスク上昇にも関わる可能性があります。有名人や芸能人が実践している食事法だからといって、確かな根拠があるものとは限りませんので、気を付けましょう。