帯状疱疹は、小児期に水痘に罹患し、体のなかに潜伏していた水痘帯状疱疹ウイルスが再活性することで起きます。生涯罹患は3人に1人と言われ、激しい痛みを伴うことから、患者さんに多くの苦痛をもたらします。予防には2つのワクチンがあります。
 

 水痘予防に認められている岡ワクチンは、2016年より50歳以上の中高年者に対する帯状疱疹予防へ接種できるようになりましたが、生ワクチンのため、免疫抑制の患者には使用できません。
 

 新しい帯状疱疹予防ワクチンのシングリックスは、生ワクチンではないので免疫抑制の患者にも接種できるのが特徴。50歳以上の健常人で97.2%の予防効果を示す一方、局所性副反応の発現率81.5%、全身性副反応の発現率66.1%と、ほとんどが数日で治まるものですが、有害事象が多いので注意が必要です。