従来とは全く異なるアプローチで血圧コントロールに挑戦した研究グループがその成果をNew England Journal of Medicine誌に発表しました。

 

 理髪店の常連客で高血圧を有する患者に対して、理髪店で血圧の測定が行われ、理髪師が店内で薬剤師を紹介し、薬剤師がその場で(理髪店で)血圧を管理したところ、収縮期高血圧(SBP)が27.0mmHg低下し、63.6%の患者で血圧130/80mmHg未満という目標が達成されました。一方、対照群ではSBPは9.3mmHgの低下、目標達成は11.7%にとどまりました。

 

 いつも患者がいる場所で、信頼されている人物(この研究では床屋さん)にアドバイスを送ってもらい、医療関係者(この研究では薬剤師)がプロフェッショナルな介入を行うというモデルはさまざまな慢性疾患に応用できる可能性を秘めていると思われます。