50歳の時点で収縮期血圧(SBP)値が130mmHg以上だった人は、血圧が低かった人と比べて、後に認知症を発症するリスクが高いことが示され、詳細が「European Heart Journal」オンライン版に掲載されました。
 

 Abell氏らは「正常高値血圧(SBP 130~139mmHg)であっても脳に悪影響を及ぼす可能性があり、中年期の早くから血圧が高い状態が続くほど認知症リスクは高まることが示唆された」ことから、「健康寿命を延ばすには中年期の血圧を正常に保つことが重要」と強調。
 

 なお、高血圧の定義は収縮期血圧(SBP)/拡張期血圧(DBP)値140/90mmHg以上が採用されてきましたが、正常高値血圧でも心筋梗塞や脳卒中、心不全、腎不全のリスクが2倍とする最新のエビデンスに基づき、2017年に米国心臓病学会と米国心臓協会は診断基準を130/80mmHgに引き下げています。