高齢者では筋肉内に脂肪が蓄積すると、筋肉量や筋力が低下するサルコペニアと強く関連し、運動機能にも悪影響を及ぼすことが、名古屋大学総合保健体育科学センターの秋間広氏らの研究グループによる検討でわかりました。

 

 心臓や肝臓、筋肉といった通常はほとんど脂肪が蓄積することのない臓器に蓄積した「異所性脂肪」は、近年では“第三の脂肪”として健康障害を引き起こすものと注目を集めています。研究グループは、今回の知見から、若年・中年層だけでなく高齢者でも健康を維持するには、定期的な運動で筋肉量を維持し、筋内脂肪と呼ばれる筋肉内の脂肪蓄積を抑える必要があることが示唆されたと報告しています。詳細は「Archives of Gerontology and Geriatrics」オンライン版に掲載されました。