今まで難治性の気管支喘息の治療に使われてきた抗IgE抗体オマリズマブ(商品名ゾレア)の適応が、特発性慢性蕁麻疹にも広がりました。標準的な治療で効果が不十分な場合に上乗せで追加する新しい選択肢となります。

 

 蕁麻疹は、原因として、エビやそばなどの食品成分、抗生物質やアスピリンなどの薬剤、寒冷や日光、温熱などの物理的刺激などが知られていますが、原因物質が分からず、かゆみと膨疹がほぼ毎日みられると特発性蕁麻疹と診断されます。

 

 オマリズマブは、1回の投与につき自己負担額が約3万円と高額であること、症状が消失または大きく軽減する効果が期待できるが、病気を治癒させる効果については定かではなく、いつまで続ければよいかが不確定なことなどに注意が必要です。