ブデソニド(レクタブル)

 2017年9月27日、潰瘍性大腸炎治療薬ブデソニド(商品名レクタブル2mg注腸フォーム14回)の製造販売が承認されました。適応は「潰瘍性大腸炎(重症を除く)」で、1回1プッシュ(2mg)を1日2回、直腸内に噴射します。

 

 潰瘍性大腸炎に適応を有する注腸剤としては、メサラジン注腸剤(ペンサタ他)、プレドニゾロン注腸剤(プレドネマ)、ベタメタゾン注腸剤(ステロネマ)が存在するものの、液剤のため肛門から漏れて下着に付いてしまう、注入の際に横になる必要がある、1回使い切りのためかさばるといった課題が指摘されていました。レクタブルは、1回プッシュで直腸からS状結腸に到達する泡状製剤(注腸フォーム製剤)です。泡状のため腸管内での薬液の保持性が高く、投与後に肛門から薬液が漏れにくい。さらに立位での注入が可能で、1缶で一週間(14回)使用することができます。

 

 潰瘍性大腸炎などの炎症性腸疾患に使用されるステロイド剤の中でも、ブデソニドはグルココルチコイド受容体親和性が高く、局所で強力な抗炎症作用を発揮します。主な副作用としては、血中コルチゾール減少(41.1%)、血中コルチコトロピン減少(35.4%)などが報告されています。