日本遺族会を私物化する 赤旗が大好きな古賀 誠氏 | 産経新聞を応援する会

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引退後も精力的な古賀誠元自民党幹事長のライフワーク「靖国神社A級戦犯分祀」論 関係者は大困惑

政界徒然草     http://www.sankei.com/smp/premium/news/161130/prm1611300006-s1.html

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「終戦の日」を前に今年も靖国神社には多くの人が参拝に訪れていた=8月14日、東京都千代田区(松本健吾撮影)1/1枚

 自民党の古賀誠元幹事長(76)が、靖国神社に祭られるA級戦犯の分祀の実現に執念を燃やしている。分祀問題は小泉純一郎政権時代に一時、盛り上がったが、神社側は「一度お祀りした人を後世の都合によって取り下げることはない」との見解を崩さず、ここ数年沈静化していた。だが、古賀氏が出席した今年9月の日本遺族会九州・沖縄ブロック会議が、遺族会中央本部に議論を促すよう採決したと報じられた。遺族会関係者は「採決した覚えはない」と困惑する。

 「靖国こそ、日本民族が感謝できる施設として残しておかないとならない。取り除かなければならないものは取り除き、もっといい方法があればそうしよう。そういう議論をしてくれと言っている」

 今年9月14日に那覇市で開かれた日本遺族会九州・沖縄ブロック会議。約50人の出席者を前に、福岡県遺族会連合会会長を務める古賀氏は、靖国神社の分祀問題について日本遺族会で議論するよう促す決議を求め、語気を強めた。

 ただ、宮崎県の代表が賛成するのみ。大半が分祀問題に賛否を表さず、長崎県代表は反対の姿勢をとった。

 中央本部への要請など重要事項は出席者の過半数の賛成が必要とされ、同ブロック事務局は「ブロックとして要望はしなかった」との考えを持つ。

 ただ、同ブロック会議を報じた翌日の地方紙を読んだ長崎県連合遺族会の山下裕子会長は困惑した。「(分祀問題についての議論を始めるよう)遺族会中央本部に申し入れたいと提案し、承認された」とあったからだ。記事は、古賀氏が記者の取材に答える形だった。

 靖国神社は昭和53年10月に東条英機元首相ら14人のA級戦犯を合祀した。古賀氏の思いは、合祀を理由に天皇の靖国親拝が50年以降、途絶えてしまい、親拝を復活させるために、遺族会中央本部での採決で、靖国側に分祀を後押しするものといえる。

 古賀氏にとって分祀はライフワークであり続ける。

 古賀氏は遺族会会長だった平成19年に遺族会内に「分祀に関する勉強会」を設置したが、時期尚早との慎重論が多く、議論はうやむやになった。だが、国会議員を引退した後の26年6月にラジオ番組を通じて、安倍晋三首相に分祀を呼びかけ、また、同年10月には福岡県遺族連合会で分祀を求める決議も行った。

 古賀氏の「分祀」の論法は、合祀されているA級戦犯の祭神名票(戦没者調査票)を、祭られる以前の「宮司預かり」の状態に戻すというものだ。

 ただ、神社本庁は分祀を行っても、「元宮の御祭神や祭祀に何ら変わるところはない」との見解を出す。つまり、別の場所に分祀しても、14人は靖国神社にとどまり続ける。古賀氏の考える分祀は「除祀」や「滅祀」といった言葉の方が適切といえる。

 仮に日本遺族会が靖国神社側に対して、A級戦犯の分祀を求める決議を出したとしても、靖国神社側は一度祭った御霊について、「(遺族も含めた)後世の人間の都合によって、みだりに、取り下げたりすることは考えられない」との見解を変えていない。