造反に「厳正処分せよ」 自民大合唱
2012.6.27 22:57
消費税増税法案の衆院採決をめぐる民主党の大量造反劇を受け、自民党は意気上がる。まず造反議員の「厳正な処分」を参院での法案審議入りのハードルにして揺さぶる構えだ。
自民党の大島理森副総裁は27日、党本部で講演し、自民党による造反者処分要求に野田佳彦首相が「他党から言われる筋合いはない」と語ったことに激怒。「間違っている。民主、自民、公明の3党合意の信頼を崩したことに首相は気が付かなければいけない。ケジメをつけないと今後の審議も議論もできない」とまくし立てた。
石破茂前政調会長もテレビ番組で「党内に造反者を抱えたまま『参院で一緒にやってね』というのはおかしい」と述べ、小沢一郎元代表らとの決別を迫った。造反議員によって記名投票となった3法案の賛否が分かれたことについても「3つのうち2つは賛成したから処分は許してよ。そんなあさましい話がどこにあるか」と語気を強めた。
自民党が「厳正処分」の大合唱で揺さぶりをかけているのは、まず民主党を分断し、衆院での政局の主導権を握りたいとの思いがあるからだ。
党執行部は一体改革関連法案の成立後、すみやかに内閣不信任決議案や首相問責決議案をテコに衆院解散に追い込む考えだ。解散までに内閣支持率と民主党の支持率をさらに下落させた方が有利となる。ある党幹部はこうほくそ笑んだ。
「処分問題などでいくらでも揺さぶれる。もはや民主党は自民と公明両党の助けがなければ前に進まない。これがホントの『自助』と『公助』だ」
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(転載以上)
(拙ブログの意見)
消費税の一件については、自民党のやり方はどうも解りにくい。財務省の説得工作に自民・公明両党が籠絡されてしまっただけのような気もする。財務省のポチの谷垣氏は明らかに消費税増税をやりたがっていた。他の自民党議員は除名されたくなかったので、谷垣のゴリ押しにしぶしぶ従っただけということも考えられる。
今回の衆議院の議決について、自公が反対していたら、政局はどうなっていただろうか。小沢氏の反乱の効果は今以上に民主党を危機に陥れていたのではないだろうか。また、国民の支持を呼び戻せる良い機会だったのに、谷垣氏のミスリードのおかげで、自民党はむしろ何ら得るところはなかった。
自民党の今般の唯一の言い訳は、小沢派への強力な制裁をうながすための根拠を作ったということかも知れないが、苦しい言い訳のように思える。やはり、反対して、法案をつぶしたほうが、民主党を分裂させる効果は高かったのではないかという疑問は消えない。
いずれにせよ、民主党は分裂しない可能性のほうが高い。いまさら、自民党に何かできるとは思えないが、一国民としては、参議院の成り行きを見守るしかない。
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