

今回、狭山丘陵へ来て、ぜひ一度尋ねてみようと思う場所があった。それは「緑の博物館」。埼玉県側にあり、博物館といっても、展示施設などがあるのではなく、里山のフィールドそのものを博物館に見立てているのだという。そこへ行くには、狭山湖を囲んでいるフェンス沿いの周辺通路を歩きながら、ただひとつ博物館側へ通じている道を歩いていかなければならない。昨年、少しその入口を入ったところでもきのこがありそうな場所があったので、きのこでも見ながら歩いていくといいだろうと思い、そちらへ向かうことにした。
フィールドアスレチックを離れ、周辺通路を歩く。そこで見たのはオニタケ。

これはオニイグチモドキかもしれない。オニイグチ属には外見が似ていているものが14種もあることがわかっている。「オニイグチ」「オニイグチモドキ」「コオニイグチ」「ツブカサオニイグチ」以外にまだ10種あるということか。

道から見て狭山湖側はフェンスで覆われているので入ることができない。フェンスの向こうにはさっき見たのと同じ、シロオニタケモドキ?やノウタケが見える。

連絡通路の入口。扉が閉まっているが、人間が通るための小さい扉が開く。

昨年の記憶をたどって歩くも、道の両側が完全なフェンスになっていて、横に入ることができない。どうやら、昨年ここへ来たとき以降にフェンスが増えて、完全にシャットアウトしているらしい。仕方なく延々と歩いていくと、ようやく片側にフェンスのない場所へ来たと思ったら、ないほうは川になっていた。

フェンスより手前、道の露頭にはコトヒラシロテングタケがあった。

事前に博物館のパンフをダウンロードして見ていたが、連絡通路が午後4時で閉まると書いてあった。ちょうど時刻は4時前だったので、閉じ込められては大変と急いで埼玉県側に出てきた。でも、どうやら扉はいつでも開閉可能なようだった。

博物館はこの丘陵の埼玉県側に設定されているらしい。丘陵地や池などでいきものを観察してね、という趣旨らしい。

博物館から大きな道路のほうへ行くと、最寄りのバス停があるらしい。

博物館には大きな施設はないが、管理棟みたいな施設がある。

時刻はすでに4時をすぎていたので、もうきのこを探すどころではなかったのと、歩き疲れたので、広場で休憩することにした。

ここで「あんです」のシベリアを食べた。
こちらの丘陵は東京都側と比べて樹木や下草が多く、ちょっと暗いかんじがする。
これなら、こっちまで来ずに東京側でずっときのこを探していたほうが時間を有効に使えたかもしれない。
次回、採集紀行伝 東国演義
第10話「再び水元へ」
いざゆかん、民のために!