きのこ歴30年。
その歴史の中でひときわ自分の記憶に刻まれ、そして後の世に語り継ぐかもしれない旅がある。
西暦2012年、日本は野田総理の時代。
菌学会は東北、関東、西日本3つの支部が互いに研鑽を競い、
荒ぶる猛者?が野山を駆け巡っていた。
採集紀行伝 信国演義!
それがささやかな少年の趣味のためでも 我は律儀に語りかけた
町に埋もれて生きるのがいやに思えて 季節季節に雨を待った
これはなに?彼が尋ねる ハラタケと我は答える
野山にしみる雨で 菌類の成長を促す
限られた予算の中 無駄遣いしないように
息をアラゲきつい 山登り後を追っておいでよ


地上に大きな玉子を発見。いったい、なんの幼菌だろうか?

切ってみると、タマゴタケだった。なるほど、「タマゴタケ」の由来がわかるというもの。

小さいが、コガネテングタケらしいかんじ。

ミネシメジの中でも、特に緑色が強いものを「ミドリシメジ」とも呼ぶ。

キサマツモドキ。切り株から出て、全体が黄色っぽく、カサには濃い細かい鱗片がある。

食用として重宝されるオオツガタケ。これがなぜか、林内で引き抜かれて捨ててあった。
たしかに左のは一見、形がいいが、カサに大きな虫食いの孔があいているので、捨てていったのかと思ったが、どうやら、だれかきのこをよく知らない人が引っこ抜くだけして置いていったらしい。もったいないことを。

フウセンタケ属の「Cortinarius orellanus(コルティナリウス・オレラヌス)」と呼ばれる一群らしいきのこ。「日本の毒きのこ」のコラムで書かれているが、ヨーロッパでは猛毒のフウセンタケ属として知られているらしい。

これは信州きのこ会のメンバーがちょっと離れたところでとってきたものだが、ツバアブラシメジだそうだ。柄のぬめりがだんだらとしたかんじに(うまく表現できないが)なっている。

主にシラカバの枯木から発生するツノシメジ。カサと柄は茶色く、毛羽だった鱗片に覆われている。

キシメジ科なのでヒダ(胞子)は白い。
次回、採集紀行伝 信国演義
第11話「幻のきのこ?」
いざゆかん、民のために!