

チャタマゴタケ(茶玉子茸) Amanita similis
担子菌門ハラタケ亜門ハラタケ綱ハラタケ亜綱ハラタケ目テングタケ科テングタケ属
amanita アマニタ(小アジアの地名から)
similis シミリス(類似の)
夏~秋に主としてシイ・カシ林の地上に発生する。中型~大型きのこ。
形態的にはタマゴタケと同じ。
カサは白い外皮膜を破って現れ、先端部がやや尖る玉子型から中央部がやや盛り上がる平らに開く。
表面は平滑で周辺部に条線がある。
ヒダは密で黄色を帯びる。
柄は円柱状で淡黄色の地に黄褐色を帯びるだんだら模様がある。
ツバも同色。
根本のツボは膜状で白い。
チャタマゴタケ茶色型と同形。
ちがうのは全体が黄色っぽいこと。
黄色いタマゴタケに「キタマゴタケ(A.javanica)」がある。
ちがうのは、キタマゴタケが全体が鮮黄色なのに対し、チャタマゴタケの黄色型はカサなどに赤みというか茶色みが入るのだという。
たしかにカサなどを見ると中央部が赤いというか茶色っぽい。その度合いも個体差がある。
発生場所も茶色型と同じ場所に発生する。
それよりも気をつけないといけないのは、猛毒菌の「タマゴタケモドキ(A.subjunquillea)」のほう。タマゴタケモドキはそれこそ全体が黄色いのでこの黄色型やキタマゴタケとまちがいやすい。
ちがうのは、タマゴタケモドキにはタマゴタケのようなカサの条線がないこと、ヒダやツバが白いこと(タマゴタケは黄色っぽい)。食用にしないのが無難だろう。
現在のところ、京都と奈良でしか見たことがない。
2013年9月23日追加
2013年の日本菌学会での発表では、国内で「キタマゴタケ」という和名のもととなった黄色いタマゴタケはどうやらチャタマゴタケの黄色型らしい。他にもタマゴタケの黄色型もあるため、黄色いタマゴタケ型きのこがあっても、それがどれに該当するのか外見だけでは区別することが困難であるという。


カサの中央部は赤っぽい。
