
東京都港区の愛宕下遺跡出土品。
江戸時代の大名屋敷が建ち並んでいた地域。
そこから出土した江戸時代の道具類。
錐とか包丁とかは今でもあまり変わらない道具。

愛宕下遺跡のあたりには旗本や小藩の大名屋敷があり、
有名人では北町奉行「遠山の金さん」こと遠山金四郎影元の屋敷もあったとか。
旗本の宇津家屋敷跡からは多数の高級陶磁器が出土。
屋敷の主がコレクションしていたものと思われる。
写真は佐賀の鍋島焼。
鍋島焼は国内磁器の最高峰ともいえる超高級品で、有名な怪談「皿屋敷」でなぜお皿を割った女性が死ななければならなかったのか?それはそのお皿が超高級な鍋島だったから、という話もあるという。

鍋島焼はその1点1点が手の込んだ作りで、その精緻さで輸出され、ヨーロッパの王侯貴族にも重宝されたという。

佐賀市の三重津海軍所跡出土品。
幕末の佐賀藩が国産初の蒸気船を完成させた造船所などがあった。
そこから出土した皿や茶碗には「海」とか「船」などと書かれていて、ここのために作られた特注品だったことがわかる。

徳島県鳴門市の板東俘虜収容所跡出土品。
第一次大戦で捕虜にしたドイツ人兵士を収容した施設跡。
捕虜が暮らした施設やパンを焼いた竈のあとなどが出土した。
写真は建物の基礎のレンガ、当時使われていた木製ボーリング玉、時計、ビアマグ。
ここは収容されていたドイツ人により日本で最初にベートーベンの第九が演奏された地で、映画のモデルにもなった。