


カンゾウタケ(肝臓茸) Fistulina hepatica
担子菌門ハラタケ亜門ハラタケ綱ハラタケ亜綱ハラタケ目カンゾウタケ科カンゾウタケ属
fistulina フィストゥリナ(管状の)
hepatica ヘパティカ(肝臓の)
春~初夏、秋にシイなどのブナ科樹木材上に発生。
柄がないか、又は短い柄が側生する。
カサは半円形から舌状・へら状で、鮮赤色~暗赤色で短毛や微粒があり、ざらつく。
見た目は肝臓というよりも牛タンのようだ。
肉は赤と白の模様があり、まるで霜降り肉のよう。
カサ裏の子実層は黄白色~淡紅色で微細な管孔。
肉を切ると赤い汁が出てリアル。
一般的に初夏のイメージがあるが、11月に発生したのを見たことがある。
同じブナ科でも、コナラなどの落葉樹ではなくシイに出る。大木に多く、褐色腐朽を起こす。
樹木の根元に鮮やかな赤いこれが出ていると思わずはっとする。
肉には酸味があり、欧米ではスライスしてサラダにも利用するという。
これをステーキにすると精進ステーキみたい。
従来は単独でカンゾウタケ科とされていたが、分子系統による分類では、従来のヒダナシタケ目ではなく、ハラタケ目とされ、さらにスエヒロタケ科となった。
2003年発行の家の光協会「カラー版きのこ図鑑」でも、ハラタケ目との類縁関係について示唆されていた。
2012年5月5日修正:「増補改訂新版日本のきのこ」ではハラタケ目のカンゾウタケ科とされているのでそれに従い修正した
一般的には食用になるとは思われていないかもしれないが、これを食べるという人はどれほどいるのだろうか。