ツキヨタケ | 三十九さんの部屋

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ツキヨタケ(月夜茸) Omphalotus guepiniformis

担子菌門ハラタケ亜門ハラタケ綱ハラタケ亜綱ハラタケ目ツキヨタケ科ツキヨタケ属
omphalotus オンパロトゥス(omphalo(へそ形の)+otus(~をもつ)類似性を示す形容詞を作る接尾語?)
guepiniformis グエピニフォルミス

もとは同じハラタケ目でもキシメジ科とされていた。
古い学名は「Lampteromyces japonicus(ランプテロミケス ヤポニクス)(「日本の光る菌」という意味?)」だった。

クサウラベニタケ、カキシメジと並ぶ中毒御三家。
ヒラタケ、シイタケ、ムキタケと間違えられる。
それぞれの特徴のちがいとしては
カサ表面
ツキヨタケ:茶褐色~紫褐色まで変異あるが、表面に褐色の鱗片あり。
ヒラタケ:灰色~暗灰色と変異あるが、鱗片などなく平滑。
ムキタケ:鱗片なくビロード状。その名のとおり表皮がむけやすい。
ツキヨタケ:横につく。リング状のツバのようなものがある
ヒラタケ:横のほうに偏ってつくことが多い、短いものや長い場合もあるがツバはない。
ムキタケ:横につく。ツバなし。短い
ヒダ
ツキヨタケ:ほぼ白色で幅広い
ヒラタケ:白~淡灰色で垂生(柄のほうに伸びてつく)
ムキタケ:白色~帯黄白色で垂生しない

ツキヨタケの最大の特徴として、
ヒダが暗いところで発光する(新鮮な場合)
柄の断面に黒いしみがある
しかし、鮮度が落ちると発光しにくくなり、柄の断面も黒いしみがないものもある。
だから、それらだけでなく、総合的な特徴から判断する必要がある。
ツキヨタケは北方系のきのこらしいので、標高の高い地域のブナの枯れ木に出るものはたいがいこれだと思っていいのではないか。ただ、標高の低い地域での発生例もある。
胞子の大きさが大きく、丸いので、それでも同定できるという。

日本特産らしく、「今昔物語」ではヒラタケに似た毒きのことして登場する「和太利(ワタリ)」がこれではないかともいわれる。

写真のものは数年前に滋賀県内で採取されたもの。上の写真は普通に置いて明るいところで撮影したもの、下が同じものを暗い場所で約5分シャッターを開いて撮影したもの。
写真ではあたかも蛍光塗料でも塗っているがごとく発光しているが、目で見て実際にこんなに光っているわけではなく、新鮮なもので数分間暗闇で見ているとだんだんヒダが浮かび上がって見えてくるというもの。

九州ではたちの悪いことに、全体が白っぽいツキヨタケの発生があるという。

本日のニュースで、京都府内でも採取した人が知人に配り、その知人がそのまた知人に配りして、3家族が中毒したという、たちの悪い事件が発生した。自分がとったきのこを人に配ってはいけない。