名言 (146) ― 独善や不適切な善行のこと | saniyのブログ ― 言葉に学ぶ

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これまで出会った言葉たちについて考えていくブログです。まず、名言から始めています。

自分の考えだけが何時(いつ)も正しいと信じている者、自分の思想や行動が決して間違っていないと信じている者、そしてそのために周りへの影響や迷惑に気づかぬ者、そのために他人を不幸にしているのに一向に無頓着(むとんじゃく)な者――それを善魔(ぜんま)という。
[遠藤周作(作家)]

悪人がいくら害悪を及ぼすからといっても、善人の及ぼす害悪にまさる害悪はない。
[ニーチェ(ドイツの思想家)]
(注: ニーチェ氏がここで言う善人は、独善や誤った善や適切でない善の押し売り押しつけ等により人(自身も含む)や社会に害毒を及ぼす善人のことを言っている。)


場所ちがいの善行は悪行(あくぎょう)だと私は思う。
[エンニウス(古代ローマの詩人)]

善行は悪行(あくぎょう)と同じように、人の憎悪(ぞうお)を招くものである。
[マキャベリ(ルネサンス期のイタリアの政治思想家)]
(注: 善行も、不適切に、または、相手に迷惑や負担になるほど過度に、なされる場合、そうだということ。)


ありがた迷惑
[諺(ことわざ)]
(注: 人の親切や好意が、それを受ける人にとっては、かえって迷惑となること。)


独善(どくぜん)や不適切な善行の周りや自身への迷惑や害について述べている。
(語注: ・独善=自分だけが正しいと信じ込んで行動する態度。ひとりよがり。)

今のロシアのプーチン大統領は、忠告を受け付けない独裁者として、正義を掲げ、自己の間違いを認めず、都合良く自己の行動を正当化して、悲惨な破壊と苦しみと犠牲をもたらしている迷惑・害悪のウクライナ軍事侵攻(戦争)・徴兵等を続けているということで、上で述べている「善人」と同類の始末に負えない善人(悪人)と言ってよいだろうと思う。
[追記更新:24/08/11]

 

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次の★に、当ブログでこれまで投稿した投稿記事[名言(1)~名言(146)]を事項別に分けてリンクさせました。


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