名言 (132) ― この私たちの世界を支えているもののこと | saniyのブログ ― 言葉に学ぶ

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これまで出会った言葉たちについて考えていくブログです。まず、名言から始めています。

神のない世界ほど恐ろしい世界はない。
〔ドストエフスキー(ロシアの文豪) & saniy(ブログ主)〕

神の存在を信ずること、人間の幸福はこの一語につきる。
[トルストイの戯曲『生ける屍』より。]

それでよいのじゃ。みな助かっているのじゃ……善い、調和した世界じゃ。
[倉田百三の戯曲『出家とその弟子』の末部の親鸞上人の臨終の言葉]

この宇宙を動かしているのは混乱ではなく秩序である。
[ジェームズ・アレン(イギリスの作家)]

この宇宙のパワーが何なのかは説明できません。ただ、それが存在することだけは確かです。
[アレキサンダー・グラハム・ベル(科学者・発明家)]



「神」の有無を生涯問い続けたドストエフスキー(19世紀のロシアの文豪)は、

・神がなければすべてがゆるされる。
(小説『カラマーゾフの兄弟』のイヴァンの言葉)
・もし永遠の神がないなら、いかなる善行も存在しないし、それにそんなものはまったく必要でない。
(小説『カラマーゾフの兄弟』のイヴァンの言葉)
・もし神さまがいらっしゃらなかったら、私などがどうして大尉でいられよう?

(小説『悪霊』のある大尉の言葉)
・神のない生活は――苦しみでしかないのだよ。
(小説『未成年』のマカール老人の言葉)
・神のない良心は恐怖そのものである。そんな良心は、最も不道徳なところにまで迷いかねない。
(『ドストエフスキー未公刊ノート』より。)

等の「神が無ければ、~する」「神の無い~は、~だ」といった問いかけを通して、「神があるから、~なのだ」という考えを暗(あん)に示そうとしました。
上の言葉「神のない世界ほど恐ろしい世界はない」は、そういったドストエフスキーのいくつかの言葉を、いつのまにか私saniyが組み合わせていって出来た命題(言葉)なのです。

上の言葉「神のない世界ほど恐ろしい世界はない」で言う「神」は、観念的な神ではなくて、ドストエフスキーやトルストイや親鸞上人が言うキリスト教の神や仏教の如来(にょらい)とは一致しないかもしれないが、パワーと知恵を持つ人格神としての神も含め、この私たちの世界(地球・自然・人間・生き物・動植物・事物・社会)を、根底において安定的に調和的に支え、守り、発展させている事実としての大きな愛の力・働き(上で言う宇宙の秩序・パワー)と捉(とら)えてもらえればよい。

私たちのこの世界にはたしかに悲惨な出来事は生じているが、もしこの世界の内にそういった大きな力・働きとしての「神」が無いのなら、握りつぶされたりしての地球の瞬殺をはじめ、この世界は秩序も因果も安定も無い滅茶苦茶なことや永遠に続く苦痛や悪や無が進行していく真に恐ろしい世界となる。いや、そういった「神」が無ければ、そもそもこの世界は成り立たず存続も出来ないに違いない。

宇宙物理学の成果も踏まえ、太陽や人間の存在、史上の偉人の出現など、この世界の事物・現象を眺めるなら、そういった「神」の実在を思わざるを得ない。上でトルストイが言うように、この世界を支え、人類をはじめ生き物たちを生かしているそういった大きな力・働きがこの世界の根底に内在することを自分は信じたい。
[追記更新:24/06/23]



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次の★に、当ブログでこれまで投稿した投稿記事[名言(1)~名言(132)]を事項別に分けてリンクさせました。


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