注連縄が張られた石の山。
岡山県道352号大戸上中央線の脇に鎮座するそれは「立岩様」と呼ばれる。
1984(昭和59)年の道路拡張の際にここに移設された。
昔々、このあたりに人を化かす狐が出たという。
その詳細が由緒書に見える。
立岩様
ある夜、見慣れない子が岩に縄を掛けて、一所懸命に背負おうとしているところへ人の好い若者が通りかかり、憐れんで「どりゃ、わしが背負ってやろう。」と、子どもと替わった。だが、いくら頑張っても岩はびくともしない。それでも若者は夢中になって岩と取り組んでいた。いつの間にか朝になってそこを通りがかった里人が「また狐にたぶらかされたな。」と一喝した。「ほい、しまった!」」と正気付いた若者は、次の瞬間、踊り上がって歓声をあげた。「おかげで足の痛いのが治ったわい!」
それ以来、村人から立岩狐と呼ばれ、足の痛い者は岩に縄を掛けて背負う真似をすると足の痛いのが治ると伝えられている。
美咲町教育委員会
以上、由緒書看板全文転載。
一個の岩ではなくていくつものそれを寄せ集めて縄で束ねたような恰好。元からなのか工事で移設する際にバラいたのかは不明。
これを背たらうのは骨が折れるな・・・
◆概要
名称:立岩様
鎮座地:岡山県久米郡美咲町新城365
駐車場:無
●アクセス
鉄道・バス:JR西日本津山線小原駅から約3km徒歩40分
自動車:JR西日本津山線小原駅から4.7km6分