通称「船岡トンネル」とも呼ばれる「本谷(ずいどう)隧道」は、鳥取県屈指の心霊スポットとされる。

 

八頭町志子部と大江を東西に結ぶ全長673.0メートルのトンネルで、完成は今からちょうど50年前の1972(昭和48)年。

 

男性や子供の霊が出没すると噂され、トンネルの中からうなり声や轟音が聞こえ、何者かが追いかけてくる気配がするという。

 

かつてここで交通事故があり、その被害者の首が見つかっていないともいう話もある。

 

若桜鉄道安部駅からおよそ6.3km・15分と大した距離ではないが・・・!!

 

 

いきなりこれである。

 

 

少し前に訪れた時は土砂崩れで通行止め。今回は霊が出ると噂されるトンネルの補修工事でトンネル内通行止め。どうしてもボクを近づけさせたくないらしい。

 

しかーし、日曜は休工っだということを確認していたので進むのさ。

 

 

ただし、ほぼ全線対向車と離合困難という狭隘な林道の様相で、落石や倒木が行く気を削ぐが、Uターンもままならない。いつものことだが、反省よりも後悔してしまうヘタレマン全開。

 

 

ぶつぶつと独り言を呟いているとカーブの先にそれはいきなり現れた。

 

 

ほう。

 

 

なかなか良い顔をしております。

 

 

心霊スポットというよりも近代化遺産の顔。

 

銘鈑「本谷隧道」。揮毫は船岡町長 福田耕蔵。

 

 

町村合併前、ここのトンネルが所在する自治体は船岡町だった。だから通称「船岡トンネル」。

 

 

暗くて長い隧道に徒歩ではなく自動車で突入。

 

 

対向車が来るとTHE END、慎重に進み1分足らずで大江側。

 

 

大江側のトンネル入り口手前に駐車場完備の広場在り。石碑には「大江隧道公園」。

 

 

山奥の隧道手前に恐怖の便所。

 

 

最奥部にステージ。

 

 

桜の時期には隠れたお花見スポットとしてにぎわうという。

 

大江側は普通の顔したトンネル。

 

 

銘鈑「本谷隧道」で、揮毫は船岡町長 福田耕蔵。

 

 

志子部側と同じ。はて、公園の名称「大江隧道」は通称か?

 

 

暗くて長い隧道、入口にラクガキ。しばらく佇んでみたが、音はせぬ、誰も来ぬ。

 

 

絶賛改修工事中なことを確認。

 

 

さ、帰ろう。

 

 

結論、過去に事件事故などの発生は確認できなかった。それらしいフンイキはあるが心霊スポットに非ず。先人が苦労して貫通させた遺産。現在も大切に手入れをして使用されている現役のトンネル。尊し。

 

なお、大江側の道は狭隘、急峻、断崖絶壁、スピードを出し過ぎると落ちて死ぬヨ。

 

隧道大江側から西に下り鳥取県道322号大江船岡線を経由して8kmあまり約20分の場所に鳥取県の観光スポットとして近年人気急上昇した「大江ノ郷自然牧場」がある。

 

◆本谷隧道 諸元

所在地:鳥取県八頭郡八頭町志子部-大江

全長:673.0メートル

幅:4.0メートル

高さ:高さ-メートル

開通年:1972(昭和48)年

●アクセス

自動車:鳥取自動車道河原ICより鳥取県道324号河原インター線・鳥取県道321号志子部船岡線経由14km25分

鉄道:若桜鉄道安部駅より国道482号経由6.4km徒歩80分|自動車15分

バス:若桜鉄道隼駅下車やずバス見槻線志子部行乗車12分志子部下車徒歩40分※平日運行