細くて先の見えないうら寂しい林道の入口に立つ「魔法宮 火雷神社」の社号碑。
「魔法宮」とは、ロマンとファンタジーあふれる響き。
だが、その道程はロマンチックでもなければファンタジーでもなかった。
未舗装且つ狭隘、軽自動車がやっと1台通れる程度の離合不可な林道。
久保田神社から南西に1.3km・自動車で約4分、社号碑から約250m進んだ突き当りにひっそりと魔法宮・火雷神社が御鎮座。
当社は三納谷に鎮座する三所神社の境外末社。
平安時代後期、円融天皇の御世、村に災害や悪病が流行。村人たちは火雷神を祭神として、三所権現の末社として黒杭魔法松に鎮め奉ったところ、忽ち災害や悪病が鎮まった。それが各地に伝わり、現在では県内や広島県東条周辺からも参拝者があるという。
室町時代末期、大勢のバテレンに紛れて南蛮船で来航したキウモウ狸は、日本国内を回り、江戸時代中期に岡山県御津郡加茂川町(現 吉備中央町)の廃銅山を棲み処として定住。のちに村人たちは牛馬守護や火難盗難を予言する魔法様としてお祀りした。
キウモウ狸が棲み処とした黒杭高味山廃銅山は当社の南側の山中。
拝殿正面。
鯱と鬼瓦。
向拝に亀。
燈籠と境内末社。
石碑。
境内末社。
御本殿。
千木は外削ぎ。
祭神は男神。
社殿裏、樹木が輪になった鎮守の森。
根元に小祠と地神。
神社裏の繁み・・・
倒壊した廃墟。
結論、キウモウ狸が棲み処とした廃銅山は当社が最寄り。
◆概要
名称:火雷神社
鎮座地:岡山県加賀郡吉備中央町上田西158
御祭神:火雷神、魔法様
御神徳:災難除け、疫病鎮静、牛馬守護
相殿神:
摂末社:
古蹟:
創建:安和-永観年間(969-984年)
祭礼日:例祭5月4日
ホームページ:
参考サイト:岡山県神社庁|岡山県神社検索|火雷神社
駐車場:無※駐車可
●アクセス
自動車:自動車:岡山自動車道有漢ICより岡山県道49号高梁旭線、同66号落合加茂川線、同372号下土井下加茂線経由17km30分