白峰山北西麓、白峯寺へと続く香川県道180号鴨川停車場五色台線沿い、新四国曼荼羅霊場第十四番「観音寺」に隣接して鎮座する「高屋神社」。

 

 

参道に「血の宮」の碑が建ち、随神門には「崇徳天皇 高家神社」の扁額が架かる。

 

 

1156(保元元)年の保元の乱に敗北し、讃岐配流となった8年後、1164年9月14日(長寛二年八月二六日)当地で崩御。崇徳上皇の遺骸は、京からの指示で白峰山頂の稚児ヶ嶽で荼毘に付すことになった。八十蘇場の清水を発った葬列が高屋村阿気に至ると、俄かに雷声大鳴し風雨に見舞われた。

 

 

院の御棺を暫くの間、臺石とした六角の石の上に置いたところ、御棺から血滲み出た。

 

 

これを畏れた村人たちは葬儀終了の後、高屋神社に臺石を納めて上皇の霊を相殿に奉斎。

 

以降、同社は「血の宮」と呼ばれるようになった。

 

 

現在も「御棺臺石」は同社境内にある。

 

 

現代でも適切な処置を怠ると遺体から漏血することがある。夏場に死後3週間以上経った遺体は傷みの進行が速い。崇徳上皇の御棺から血が滲み出た件は、温度管理も儘ならない状況下、徒歩の移動で遺体に負担が掛かり血が流れ出したものだと考えるべきだろうか。

 

◆概要

名称:高家神社

鎮座地:香川県坂出市高屋町878

御祭神:天道根命、崇徳天皇(顕仁命)、待賢門院(藤原璋子命)

祭礼日:例祭10月17日、新嘗祭11月23日、祈年祭2月17日

ホームページ:

駐車場:有

●アクセス

自動車:瀬戸中央自動車道坂出北ICより11分

鉄道:JR四国予讃線鴨川駅下車徒歩55分

路線バス:琴参バス王越線青海下車徒歩15分・高屋下車徒歩8分