因美線・美作河井駅は1931(昭和六)年9月12日、美作加茂-当駅の因美南線延伸時、終着駅として設置された、岡山県の最北端に位置する駅です。1932(昭和七)年7月1日、当駅‐智頭間が開通し、途中駅となりました。

 

JR美作河井駅 2015.04.08

 

駅舎は木造平屋建て切妻造りカラー鉄板瓦棒葺き。外壁は下見板張り、上部は真壁漆喰塗仕上げ。多少の改装はあるようですが、開業当時の面影を色濃く残す古い駅舎です。

 

JR美作河井駅 2015.04.08

 

正面に間中の切妻待合ポーチと錣(しころ)屋根が敷設されています。

 

JR美作河井駅 2015.04.08

 

ホームは山側に駅より一段高い位置に設置されています。

 

JR美作河井駅 2015.04.08
JR美作河井駅 2015.04.08
JR美作河井駅 2015.04.08
JR美作河井駅 2015.04.08
JR美作河井駅 2015.04.08

 

駅の南西には、かつて使用されていた除雪車用の手動の転車台があり、2009(平成二一)年2月に近代化産業遺産に認定されています。

 

JR美作河井駅 2015.04.08
JR美作河井駅 2015.04.08
JR美作河井駅 2015.04.08
JR美作河井駅 2015.04.08

 

駅の背後にそびえる標高756メートルの矢筈山には、室町時代後期(戦国時代)に築かれた東西1600メートル、南北500メートルにも及ぶ壮大な規模の山城跡があります。

 

JR美作河井駅・矢筈城跡 2015.04.08
JR美作河井駅・矢筈城跡 2015.04.08

 

◆施設概要

【名称】美作河井(みまさかかわい)

【所在地】岡山県津山市加茂町山下51

【所属事業者】西日本旅客鉄道株式会社

【所属路線】因美線

【キロ程】48.5km(鳥取起点)

【駅構造】地上駅

【旅客ホーム数】1面1線

【乗降客数】13人/日(2014年)※降車客含まず

【開業日】1931(昭和六)年9月12日

 

◆参考文献

週刊JR全駅・全車両基地17「鳥取駅・境港駅・御来屋駅 ほか85駅」 朝日新聞出版 発行

岡山文庫267―カメラ紀行―『岡山の駅舎』 河原馨 著 日本文教出版 発行