鳥取城跡の仁風閣は、2012年夏に公開され大ヒットを記録した佐藤健主演、映画「るろうに剣心」のロケ地です。

 

仁風閣 2012.08.28

 

劇中では香川照之演じる武田観柳の邸宅という設定です。

 

仁風閣 2012.08.28
仁風閣 2012.08.28
仁風閣 2012.08.28
仁風閣 2012.08.28

 

クライマックスシーンはこの芝生広場で撮影されました。

 

仁風閣は1907(明治四〇)年5月、元鳥取藩主・池田仲博侯爵により、当時の皇太子(のちの大正天皇)の山陰行啓の宿泊所として建造されました。

 

仁風閣 2012.08.28
仁風閣 2012.08.28

 

命名は行啓に随行した東郷平八郎元帥です。

 

仁風閣 2012.08.28
仁風閣 2012.08.28
仁風閣 2012.08.28
仁風閣 2012.08.28
仁風閣 2012.08.28

 

重要文化財

 

仁風閣

鳥取市東町2丁目121番地

昭和48年6月2日指定

 

 この建物は、明治40年5月、時の皇太子殿下(のちの大正天皇)の山陰行啓に際し、ご宿舎として、もと鳥取藩主池田仲博侯爵によって、扇御殿跡に建てられた。

 設計は明治建築最高の傑作である赤坂離宮の設計家として有名な宮廷建築家片山東熊(とうくま)博士によるものと伝えられ、工部大学校での片山東熊の後輩にあたる鳥取市出身の建築家橋本平蔵が補佐し、地元の工匠浜田芳蔵が施工にあたったものであり、フレンチルネッサンス様式を基調とする木造二階建の本格的洋風建築で、中国地方屈指の明治建築として著名である。

 櫛形ぺディメントを主要なモチーフにした端正な正面のたたずまいに、屋上の棟飾りや階段室の八角尖塔屋根が変化を与え、背面一・二階吹き抜けベランダは、軽快で美しい構成を示している。

 内部は、御座所・謁見所・御食堂の主要室をはじめとして、一・二階の各室とも室内装飾に意が払われ、マントルピース(暖炉飾り)・カーテンボックス・シャンデリアなどの細部意匠にも見るべきものが多い。

 殿下ご到着の当日に、鳥取県下ではじめて電灯が灯されるなど明治の文明開化を華々しくうたいあげた記念建築でもある。

 「仁風閣」の名は、行啓に随行した東郷平八郎元帥によって命名されたもので、その直筆の額は、二階ホールに現在も掲げられている。

 

以上、案内看板転載

 

仁風閣 2012.08.28
仁風閣 2012.08.28
仁風閣 2012.08.28
仁風閣 2012.08.28
仁風閣 2012.08.28
仁風閣 2012.08.28
仁風閣 2012.08.28
仁風閣 2012.08.28

 

尖塔内部は階段室。

 

仁風閣 2012.08.28

 

支柱が無い螺旋階段は四次元建築的。

 

仁風閣 2012.08.28
仁風閣 2012.08.28
仁風閣 2012.08.28

 

削った欅の厚板を6枚つないで出来ている簓桁(ささらげた)と呼ばれる、階板を支えるわき板が支柱の代わりをしているため落下しないのです。

 

◆参考文献

『とっとり建築探訪 県民の建物百選』 社団法人鳥取県建築士会 発行

 

◆データー

仁風閣

鳥取市東町2-121

入館料 150円(高校生以下は無料)

休館日 毎週月曜日(祝日の場合は開館、翌日休館)、年末年始

開館時間 9時~17時(最終入館16時30分)