地元紙「山陰中央新報」1月20日(月)付・29面【山陰総合】の記事より

 3月1日から島根県の隠岐諸島と本土を結ぶ新しい超高速船「レインボージェット」が就航するのを前に、隠岐広域連合(同県隠岐の島町都万)は、2月16日、23日の両日、一般を対象にした試乗会を開催する。
 レインボージェット(約170トン、定員約260人)は、同連合が「レインボー2」の後継として導入し、指定管理者の隠岐汽船に運行を委託。時速80キロで走行し、波高はレインボー2よりも50センチ高い3メートルまで耐えられるため、これまでに増して安定的な運行が期待されている。

 

以上、抜粋して転載


いよいよ山陰初!?のジェットフォイルがお目見えです。

先代の超高速船レインボー2(304トン、定員317人)は、老朽化のため昨年11月30日の運航を最後に16年にわたる歴史に幕を下ろし引退しました。1998年(平成一〇)年7月の就航以来、乗客延べ約171万人、航行距離は地球およそ32周にあたる127万kmに及びました。

レインボー2は、隠岐島-本土間を約70分で結ぶ航海速力38ノットの超高速船でした。

 

隠岐汽船・レインボー2 2011.06.21

同船はスクリューではなく、吸い込んだ水を後ろに高圧噴射することで進むウオータージェット推進式の双胴型超高速旅客船です。
 
隠岐汽船・レインボー2 2011.06.21

推進機が左右に動くことで船体の向きを変えたり、水流を逆流させることでアスタン(バック)することも可能です。

 

隠岐汽船・レインボー2 2012.07.18

航行時には、水面から1mほどリフティングして、滑るように翼走していました。


しかし、波浪時の航行には向かず、海上荒天時の運休が多かったことから、後継にジェットフォイルが就航したようです。

ファンネルを見ると、エグゾーストが2本飛び出しており、右舷左舷にそれぞれ前後配置で2基ずつ水冷式高速ディーゼルエンジンが4基搭載されていることが推測されます。

 

隠岐汽船・レインボー2 2013.04.08
隠岐汽船・レインボー2 2013.04.08


通常、このように煙を吐くわけではありません。イレギュラーな時間帯に着岸してましたので、機関調整だったのでしょう。

水木しげるロードからも隠岐を目指して出港してゆくレインボー2の姿がチラッとだけ見えました。

 

隠岐汽船・レインボー2 2013.05.12

レインボー2の境港で一等席の撮影ポイントは、境水道大橋の上です。
 
隠岐汽船・レインボー2 2011.06.21

 

ただし、曳き波を最小に抑えるため境水道内では、翼走航行を中止します。それを見るためには、美保関灯台近くまで行かなければなりませんでした。

境水道大橋から見下ろすと、オモテ(船首)に「MITSUBISHI SUPER SHUTTLE 400」のレタリングが確認できました。

 

隠岐汽船・レインボー2 2011.06.21

レインボー2は、三菱重工下関造船所で、1998(平成一〇)年に建造されました。

後継船のレインボージェットは、時化に強いため就航率の向上が期待できますが、メンテナンスがタイヘンだと聞いております。中古船のようですので、初期不良に見舞われる確率は低いのではないかと思われます。

就航したら、ダイヤを確認して撮りに行かなければ♪