JR米子駅のゆくえ・・・ | 山陰百貨店―日常を観光する―

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山陰山陽各所を訪れたご近所観光の個人的な備忘録です。

1963(昭和三八)年2月完成、当時総工費3億5,000万円を投じて完成した二代目米子駅舎旧:米子鉄道管理局、現:西日本旅客鉄道米子支社)。今年で50歳を迎えた米子の顔ともいえる大ビルヂング。


山陰百貨店―山陰ぐらし☆右往左往―-JR米子駅 2013.08.20

 

米子は山陰で初めて鉄道が敷設されたことから「鉄道のまち」を自称しています。

 

しかし鉄路がまちの南北を分断していることから活性化の妨げ、また駅舎に対しては古く活気がなく玄関口と下は寂しいという意見もあるようです。

 

それらをすべて解消し、バラ色の未来が計画がJR米子駅南北一体化事業なのです。

 

JR米子駅南北一体化事業について、駅南北をつなぐ自由通路や橋上駅の設置などで計63億円に上る巨額の事業費の観点から棚上げ状態が長く続いていました。JR米子駅舎の使用期限問題に急かされる形で市が駅南の土地利用を打診するため首都圏と広島市の建設業者など3社を訪ねたのが8月上旬、広島の業者がマンション建設を検討、今月中に市場調査する意向を示したということです。

 

耐震改修促進法に基づく使用期限が2015年末に迫っているため、9月末をタイムリミットとして判断を要請していましたが、市は年末まで回答の留保に理解を求める方針です。

 

JRは昨年末に事業費を40億円に圧縮した独自案を提示しましたが、市は駅南再開発に固執する姿勢を崩しておらずその行方が注目されるところです。

 

再開発するなら耐震補強、再開発しないなら支社機能を移転して解体ということになるのでしょうか?

 

そして市民の反応は・・・

 

知っている範囲では皆無。

 

方針が決定してから大騒ぎになるのだろうか??

 

ある調査で再開発に期待を込める人の意見を見ることがありましたが、鉄道を利用しない人の好き勝手放題夢物語!?に思えたのはここだけの内緒です。

 

そもそも地方都市で駅に商業施設(デパートやファッションビル)を入れて商売が成り立つものなのだろうか?

 

東京駅や大阪駅は商業施設や飲食店が数多入るまさにStation-Cityです。実際に商圏の中で生活していたことがありましたが、利用することはほとんどありませんでした。「だって用事がないんだもん」というのが実感です。

 

米子駅は東西に走る山陰本線と山陽とを繋ぐ伯備線が交わる交通の結節点であるということが強調されます。しかしそれは「結節点=乗換え駅=通過点」であり、車社会の地方都市で駅施設に人を集客し利益をあげること自体が至難の業といえるでしょう。

 

中国山地の向こう側、岡山駅は新幹線、山陽本線、瀬戸大橋線、伯備線などがクロスする文字通りの交通の結節点、過去には四国から大阪や東京に出張などで出かける際に利用した駅です。駅も大きく、近年は数多くのショップが入る施設に変貌を遂げました。それは地元の通勤通学客を多く取り込むことができる身の丈に合った施設だと感じました。

 

しかし旅行者の観点からすると、東京や大阪に出かける、或いは帰ってきたのに、なんでわざわざ劣化コピーの施設に寄らなきゃいけないの?それよりも車中で必要なお弁当や飲み物、雑誌や新聞などがスムーズに買え、肉体的な負担が少なく乗り換え易いのが一番!!だというのが本音です。