八岐大蛇の棲み家とされる天が淵は、国道314号線沿いにポケットパークとして整備されています。

 

一級河川 斐伊川

 

山陰百貨店―山陰ぐらし☆右往左往―-天が淵 2012.02.08

 

上からのぞくと見えるのが天が淵、怪しげな雰囲気・・・はなく、見た目浅い流れに見えます。目印の石碑の前を抜けると、淵へ下りる階段があります。

 

 

山陰百貨店―山陰ぐらし☆右往左往―-天が淵 2012.02.08

 

左の石には伝説の地であることが記されています。

 

 

山陰百貨店―山陰ぐらし☆右往左往―-天が淵 2012.02.08

 

伝説

 

斐伊川上流にあるこの淵は、古代出雲国を舞台に国づくりに奔走した若者、須佐之男命の夢とロマンを描いた物語、出雲神話「やまたのおろち退治」ゆかりの地「天が淵」である。

 

以上、銘板より全文転載

 

 

階段を下った先・・・、目の前に!!

 

上から見たのとは少し様子がちがいますね・・・

 

静まり返った淵、不気味な色をし、淀んだ水・・・

 

浅いようにも見えますが、複雑な流れで急な深みになっているようにも見えます。

 

山陰百貨店―山陰ぐらし☆右往左往―-天が淵 2012.02.08

 

流れがないようですが、写真奥の方は急な流れになっており複雑に渦を巻いている場所もあります。

 

不気味にゆらめく水面・・・、一歩足を踏み入れると、大蛇の餌食になってしまうような錯覚に陥ります。

 

山陰百貨店―山陰ぐらし☆右往左往―-天が淵 2012.02.08

 

昨年、夏前に来た時には、国道沿いや農道などで、たくさん蛇を見かけました。しかし、この時期はご覧のとおり雪深い土地ですので、八岐大蛇も冬眠中でしょう。

 

護岸は散策できるように整備されていて、上流方面に歩いて行くとゴロゴロ転がる大きな石、流れも急峻です。

 

山陰百貨店―山陰ぐらし☆右往左往―-天が淵 2012.02.08

 

八岐大蛇斐伊川とされ、八つの頭八つの尾は、斐伊川が支流を集めてくる姿をあらわし、背中に杉や桧、葛が生えているのは、両岸から川を覆うように生えている木々を指すと云われています。稲田姫いなたひめ)や足名椎あしなづち)・手名椎てなづち)は流域農民の代表で、それを喰らってしまうのは流域の田畑や農民を洪水によって飲み込むということでしょう。須佐之男命が大蛇を退治したというのは、斐伊川の治水に成功し、流域の民を救ったとされることだと考えられます。

 

もうひとつの説は、大蛇は移動する製鉄技術者集団ではないかと云われていることです。この地に住んでいた農民を追払い、稲を奪って食料としながら滞在し、この地で産出する砂鉄を原料に製鉄を行ったということです。八岐大蛇の尾から草薙の剣が出てきたこともそういったことが関係しているのかもしれません。