「灘町 後藤」に前回訪れたのが2月12日（火）でした。
このレポートの1週間後の2月19日（火）に訪れた時には、塀の一部や屋根瓦の撤去が予想以上に早く進んでいました（・・・これはすでに1週間前の出来事。昨日見に行ったら外周は覆いで目隠しされ塀の大部分が撤去されていました）。
道路沿いの土蔵横の塀が一部撤去されていて、解体瓦礫の搬出が進んでいました。
前回は塀で目隠しされていたため確認できませんでしたが、土蔵の壁土が崩れ落ち、無残な姿を晒しています。
このレンガ風タイル張りの建物はダンスホールであったことが分かりました。
左側、土蔵横の塀との接合跡が見られました。
前回、訪れた時にこの部分をはっきり見ておりませんでした。
接合部分が辛うじて分かる程度しか写真に収めておりません。
1週間後にこうなってしまうなんてね・・・
う―――――む
塀との接合部分やトタンの造作物の撤去跡を見ると、剥がれかかったタイルやその下のレンガ？が剥き出しになっています。
意外に薄く、脆いように見えます。
解体中とはいえ、他人の敷地、財物ですのでじっくりと見るだけにとどめておきました。
それにしても・・・
このあたりは痛みが激しいですが、トタンの造作物に覆われていた箇所は保存状態もいいように見えます。
このダンスホール部分も竣工時からのものなのでしょうか？だとすると昭和初期の貴重な遺産
そういえば、昭和初期に建てられた旧梅田阪急ビルの大食堂の壁に使われていたタイルもこのような色柄だったような気がする・・・
重機を搬入するために塀の一部が大きく撤去されており、道路上から邸内を見ることができました。
映画のセットのようにも見えますね。
屋根瓦の大半の撤去が進んでいます。
こちらの屋根瓦はまだ撤去されていないようですが・・・
翌日の昼過ぎに訪れてみると、職人さんが一枚一枚手で剥がしており、大半が撤去されていました。
瓦の撤去が終わるとパワーショベルで一気に解体してしまうのでしょう。
こういったパーツも産廃として埋立処理されるんでしょうね。
塀の板が外れてる箇所があり・・・
塀の構造が剥き出しになっています。
う―――――む・・・、板塀かと思っていたら、これは壁だったか。
米子の迎賓館としても使えるほどの近代和風建築の名作ですので、いい状態であれば文化財として後世に残すことができたんでしょうが・・・。私邸ということもありますが、やはり多くの人々にここ存在を知られていなかったということも、こうなってしまった原因のひとつではあるでしょうね。知らないことはないことと同じですから、解体が進み更地になってしまうと、やがてこの邸宅があったことすらなかったことになるでしょう。それにしても、米子の人でご存じの方がどれぐらいいらっしゃるのか・・・
それにしてもこの門、現在のワタクシの住まいよりも明らかに高級で広い（笑）
あ・・・
この照明器具は当時のものでしょうか？
現役の古民家などでもこのような古い照明器具を残している所は少ないですね。何かの拍子で最新式の物に取り換えられたりしているのを見かけます。ランニングコストや明るさを考えると、使う側からすれば仕方のないことですが、この手の門にLEDってのもねぇ・・・
そういえば、米子のまちなかで犬矢来（駒寄）ってあまり見かけないような気がしますね。
全国的にも車の通行の邪魔になるということで撤去されることが多いようです。古いまちなみを売りにしているところでは見かけますが、犬のマーキング除けや泥除けといった装置としてではなく、まちなみの演出装置として設置されているようです。
この日はあいにくの曇り空・・・
翌日、少しだけ見に行ってきました。
たった1日ですが、ずいぶんと解体作業が進んでいるように見えました。