切手は語る-15.オリンピック聖火リレー- | 血液の鉄人の医学と切手のサイト

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聖火リレーの起源は古代ギリシャの五輪で、平和の使者として各地に休戦を告げたことに由来しています。

 

近代オリンピックでは、1936年のベルリン大会で初めて行われました。

聖火リレーの発案者は、ベルリン大会組織委員会事務総長でスポーツ学者のカール・ディームで、ギリシャで採火した聖火をベルリンまで運ぶという発想は、ゲルマン民族こそがヨーロッパ文明の源流たるギリシャの後継者であるというアドルフ・ヒトラーの思想に適った物でもありました。

聖火リレーのルートは、1939年に勃発した第二次世界大戦においてドイツ軍参謀本部の兵要地誌調査に悪用され、ナチス・ドイツ軍は聖火リレー道を、逆方向で侵攻していったのです。

要するに聖火リレーは、1936年のベルリンオリンピックでナチス政権によって国威発揚のために利用された訳です。

 

切手は1936年ドイツ帝国発行の「1936年ベルリン冬季オリンピック開催記念切手」の中の一枚で、聖火リレーが描かれています。