ヘラクレス物語-14.番外編1.プロメテウスの救出- | 血液の鉄人の医学と切手のサイト

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全能の神ゼウスが人間と神を区別しようと考えた際、プロメテウスはその役割を自分に任せて欲しいと懇願し、彼は大きな牛を殺して二つに分け、一方は肉と内臓を食べられない皮で包み、もう一方は骨の周りに脂身を巻きつけて美味しそうに見せかけました。

プロメテウスはどちらかを神々の取り分として選ぶようゼウスに求め、ゼウスが美味しそうに見える脂身に巻かれた骨を選び、人間の取り分が美味しくて栄養のある肉や内臓になるように計画していた。

ゼウスは騙されて脂身に包まれた骨を選び、怒って人類から火を取り上げました。

プロメテウスは、ゼウスによって火を取り上げられ、自然界の猛威や寒さに怯える人類を哀れみ、火があれば、暖をとることもでき、調理も出来ると考え人類に「火」を与えます。

人類はプロメテウスから与えられた火によって多くの恩恵を授かりますが、同時にゼウスが予言した通り、その火を使って武器を作り戦争を始めるに至ります。

これに怒ったゼウスは、権力の神クラトスと暴力の神ビアーに命じてプロメテウスをカウカーソス山の山頂に磔にさせ、生きながらにして毎日肝臓をテューポーンとエキドナの子である巨大な鷲についばまれる責め苦を与えます。

プロメーテウスは不死であるため、彼の肝臓は夜中に再生し、苦しみながら30000年も耐えることになります。

プロメテウスは、のちにヘラクレスによりプロメテウスの内臓を食べていたワシを退治し解放されるまでこの責め苦に苦しむことになります。



切手は1997年ギリシャ発行の「1997年ヨーロッパ切手-賢者と伝説-」の中の一枚で、人類に火を与えるプロメテウスが描かれています。

 



 

切手は1973年ギリシャ発行の「ギリシャ神話切手」の中の一枚で、大鷲に肝臓を啄まれるプロメテウスが描かれています。

 


左に描かれているのはプロメテウスの兄に当たる両腕と頭で天の蒼穹を支えるとされるアトラスです。