エリスの豊かな土地を治めていたアウゲイアス王は、全部で3000頭にもおよぶ数多くの家畜を所有していましたが、この家畜小屋は30年間にわたって一度も掃除がされずに荒れ放題になっていたため、ヘラクレスのことを嫌っていたエウリュステウスは、彼に対する嫌がらせの意味も込めて、そうした家畜の汚物にまみれた不潔な家畜小屋の掃除をさせます。
ヘラクレスは、彼が持つ怪力を用いて、この家畜小屋の近くを流れるアルペイオスとペーネイオスと呼ばれる二つの川の流れをねじ曲げてしまい川を流れる水の力を利用して、家畜小屋にたまっていた汚れを一気に洗い流してしまうことによって、この難題を見事に解決してしまいます。
この物語は、困難な状況でも知恵と工夫によって乗り越えられることを教えてくれます。
また、不可能と思われることでも、発想の転換によって達成できることを示唆しています。
切手は1983年モナコ発行の「赤十字切手-ヘラクレスの試練-」の中の一枚で、アウゲイアスの家畜小屋掃除を行ったヘラクレスが描かれています。


